(鉄筆)教員不足の実態調査……

 文科省が発表した教員不足の実態調査によれば、全国の小中高校および特別支援学校では2021年度当初に2558人の欠員が生じていたとのことである。

 20年実施の教員採用選考の受験者数の落ち込みが影響しているという。受験者数は前年比3775人減で採用倍率は3.8倍であった。一般的に採用倍率が3倍を切ると実質「全入」状態となり、教員の質の低下が懸念されるといわれている。

 年度当初に不足が生じるとどうなるか。単純に考えれば授業のできない学級が生まれる。年度途中に休職者が出れば状況はさらに深刻になる。小学校では管理職が授業や担任を持つなど学校運営そのものが大混乱となる。実際、知り合いの小学校長に聞いてみると、若手教員の年度途中での退職や休職、さらに産休補助教員の不足などで深刻な状況はもはや常態化しているという。

 現在の教員不足は以前から指摘されており、自治体によっては計画的に応募人員数の増加措置を取っているところもある。それにもかかわらずこうした事態を招いた原因は「学校のブラック化」であろう。

 文科省は昨年「#教師のバトン」を開設し教員確保対策を行ったが、逆に働き方改革を訴える現場教員から猛反発を受けたことは記憶に新しい。給特法の改正、中学校の35人学級実現など国レベルでやることはまだまだ多くある。本紙でも教員の質の確保から働き方改革の重要性は何度も主張されてきた。今回の実態調査から今度こそ改革を本格化・具体化しなければ、日本社会全体のさらなる悲惨な未来が見えてくる。

あなたへのお薦め

 
特集