子ども・保護者との信頼関係づくり パーフェクトガイド

浅野英樹 著
明治図書出版
2090円

 「子どもや保護者と良好な関係を築きたい」と思いつつも、多忙を極めるだけでなく、各家庭の事情も複雑化しており、質量ともに十分なコミュニケーションがとれている教師は少ない。本書は円滑な学級運営を図るために求められる、子供と保護者との信頼関係の作り方がまとめられている。

 序盤は「適度に自分の話をし、自己開示をしよう」「子どもが納得する叱り方をしよう」など、子供と信頼を築くためのスタンスや指導方法を示す。ただ、テクニック的な側面だけではなく「間違ったら、子どもに素直に謝ろう」といった意外と忘れがちなコミュニケーションの基本も抑えている。中でも、「おしゃべりタイム」と命名された、教師が子供一人一人と対話する時間は非常に秀逸だ。教師は問題行動が多い子供、優秀な子供に目が奪われやすく、“手間が掛からない子供”はスルーしやすい。平等に時間を割いてくれるのは、子供としては大変ありがたい。読み進めていると、「自分の子どもが通うクラスがこんな感じだったら良いな」とついつい思ってしまう。

 また、保護者との信頼関係の築き方に踏み込んでいる点は特筆すべきだろう。クレーム対応や通知表の書き方など、詳細かつ具体的な立ち振る舞い方を紹介。正解が見えない保護者との接し方に重要なヒントを与える。価値観や働き方の変化が激しい今、若い教師だけでなくベテラン教師も吸収しておくべき知識が詰まった必読書。

 

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