心の耕し 豊かでタフな人間性の涵養を

梶田 叡一 責任編集
金子書房
2640円

 コロナ禍の収束がなかなか見えず、全国の学校では教育活動そのものに大きな制約を受ける状況が続いている。教師も子供も密に触れ合う活動が長らく制限され、なかなか前向きな気持ちになりづらい日々を過ごしているはずだ。そんな時だからこそ「心の耕し」について考え、心を耕す取り組みに目を向けてみよう、というのが本書の趣旨である。

 「豊かでタフな人間性の涵養を」をテーマに、14人の執筆者がそれぞれの視点・立場から「心の耕し」の具体的な在り方について提言する。具体的には、読書を通じた心の耕し、文学作品の語り活動による心の耕し、身近な自然に親しむことによる心の耕し、茶道の学びによる心の耕し、武道やスポーツ活動を通じた心の耕し、特別支援教育の実践による心の耕し、音楽活動や社会教育活動を通じた心の耕しなどが紹介されている。

 後半は「言語技術教育」「『世界市民』育成プログラムの開発の取り組み」「『自己教育性』と『学習状況』の関連を探る」「井上尚美先生を悼む」の4テーマについて特別寄稿が寄せられている。

 従来の教育活動が難しい状況下でも、子供の心を耕す教育について改めて考え、何とか子供の内面を深く育てる実践の道を探るのに役立つ。

 同時に、自分自身と向き合い、自己内対話を重ねながら「自己を耕す」という視点の気付きも与えてくれる。

 

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