欧米では当たり前のこととして行われてきた金融教育であるが、日本の学校教育においてもその重要性が認識されつつある。

　本書は、金融教育の最初の一歩としてイギリスの子供向けに制作された絵本の翻訳版である。

　お金に詳しいキャラクターが登場し、将来に渡ってどうやってお金をつくり、お金を倹約し、お金を借りるかを教えてくれる。表面的な知識ではなく、実生活に即したリアルな場面を示しながら「お金ってなんだろう?」を解説する。

　見開き半分にイラストが描かれているため、読み進めやすいのも特徴だ。

　一見お金に関係しないように見える「休暇」「再利用」「個人情報詐欺」などもユーモアを交えて紹介。小中学生だけでなく大人でも読み応えがある。