スタディガイドSDGs

黒崎岳大 著
学文社
2310円

 2030年の目標達成に向けて、世界的に〝SDGs〟に対する意識が高まっている昨今。大学教育や社会人教育の分野において、SDGsに対する教育が遅れていることを危惧した筆者が手掛けた入門書。

 「まえがき」において、「初学者が基本的なSDGsの議論を網羅的に理解し、自分たちの身近な問題や関心のある課題へ応用ができるように構成されている」とつづられている通り、全20章のうち17章はSDGsに設定された目標ごとの概要を丁寧にまとめる。

 各章の目標に関する内容は共通して、ターゲットや基本的な考え方、日本における具体的な取り組みが解説されており、とても読みやすい。また、章末には海外の事例も掲載されており、「なぜその目標を達成しなければいけないのか?」について具体的に考える機会を与える。最終章に当たる第20章「SDGsの未来」では、新型コロナウイルスがそれぞれの目標に与えた影響を概括。「家で仕事や勉強をする人が多くなり、各家庭で使用する電気量が増加する」「使い捨てマスクを使うことが増えたことで、廃棄物が増えてしまった」など、広範囲にわたって目標達成の遅延をもたらしたことがうかがえ、より一層強い危機意識を持つことを共有できる。

 ビギナー向けではあるが、知りたい情報をパッと調べることができ、辞書のように使用しても良い。SDGs関連の書籍は数多くあるが、手始めにチェックしてほしい。

 

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