(鉄筆)北京冬季パラリンピックの残したもの……

 北京冬季パラリンピックが終わり、何が残ったのだろうか。チェアスキーの村岡桃佳選手の正確で力強く美しいターン、距離スキーでストックなしで滑る川除大輝選手の力強い走り、7大会連続出場の新田佳浩選手などに代表される選手の懸命な姿が目に焼き付いている。

 今回も裏方で支える人々の姿が報じられていた。コースの変化や天候に合わせたワックス選定の工夫や苦労。視覚障害の選手のガイドスキーヤーの声と技術指導。国内企業の協力と技術が詰まっているチェアスキー。前回の経験をもとに衝撃吸収力を向上させ、空気抵抗も大幅に低減させている。競技を終えた選手一人一人が支えてくれた人々への感謝の声を発していた。

 気になったことがある。出場選手が29人と少ないことだ。1998年の長野パラリンピックを見て自分もやってみようと始めた選手が何人かいた。49歳でパラ初出場を果たした神山則子選手もその一人。北京パラリンピックでパラリンピアンの活躍を見て、チャレンジする選手がもっと増えることを期待したい。

 スポーツジャーナリストで日本パラ陸上競技連盟の増田明美会長は「今やアスリートとしての相違は車いすや義足といった道具を使うかどうかにすぎない。パラスポーツが福祉ではなく、純粋な競技として認められるようになってきた」と語っている。

 選手が競技や練習に取り組める環境も進歩している。次の次に立候補している札幌パラリンピックには若い人々の賛成が7割を越えているという調査もある。多くの選手をぜひ育ててもらいたい。

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