(鉄筆)教員研修の在り方……

 末松信介文科相は、3月25日の記者会見で教員免許更新制の廃止に伴う法改正に関連し、今後の教員研修の在り方について一人一人の教員が校長や教育委員会と対話しながらその教員に合った指導を細かく受けていくことが理想的だと述べた。この会見を聞いて校長時代に行っていたポートフォリオ評価による教員への指導を思い出した。

 ポートフォリオ評価は現在の学習指導要領改訂に伴う中教審答申でも明記され、子供の学習の過程における形成的評価の一つとして学校現場で実践されている。教員の指導では、校長による授業観察とその後の面談を通じ本人が授業や普段の指導を振り返る機会となり、授業力などの向上はもとより教員自身が自己の能力の長短に気付き自助努力を行うといった点などに成果があった。また、本人との数回にわたる面談の記録は校長が勤務評定を行う際の資料としても活用できた。

 ただ課題もある。中高のように教科担任制の校種では校長は専門外の教科の授業に対し踏み込んだ指導ができない。教員の数が多い大規模校での授業観察と面談の時間の確保も難題だ。

 ポートフォリオ評価は学習者(授業者)の活動を観察・面談する回数が多いほど成果が現れる。前者に限って言えば、校長は学習指導要領の解説を熟読して授業内容よりもむしろ指導方法に着目し、指導が子供の学びにつながったものかなどに焦点を当てた面談にすべきだろう。今回の文科相の発言は、教員自身に振り返させる機会をつくるという点で評価できると考える。

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