(鉄筆)保健室登校……

 2020年度の小・中学校における不登校児童生徒数は19万6127人。在籍児童生徒の2.0%に当たる。この数値に表れないのが、登校できるが保健室で過ごす児童生徒だ。いわゆる「保健室登校」はあくまでも教室復帰のための手段である。

 ある小学校の養護教諭の話では、その学校には5人の保健室登校の児童がいるという。担任が養護教諭に連絡してきた課題に取り組み1日を過ごす。養護教諭は日々、全級の児童の出欠席の集計・分析や気分が悪くなったり、けがをしたりした児童の対応、保健指導などの業務があり、なかなか一人一人と話をする時間が取れない。

 保健室に全く顔を出さなかったり、児童の様子を聞きに来なかったりする担任もいる。「保健室に預けたから、後はお任せでしょうか」と話していた。

 保健室に児童が5人もいれば、当然、児童同士のトラブルも起こる。その時に迷うのがそれぞれの児童への対応だという。「それが原因で、学校に来なくなってしまったらどうしよう」と悩み、担任や生徒指導主任に相談するが、明確な答えはないという。

 19年10月に文科省から「不登校児童生徒への支援の在り方について」が通知されている。「児童生徒理解・支援シート」の作成、組織的な支援体制の整備、コーディネーター的な教員の位置付け、専門スタッフによるアセスメント、学校や保護者および関係機関による支援計画の作成・共有などが記されている。この観点で保健室登校の児童生徒にも対応することによって、子供たちの学びが教室への学びにつながっていくと思う。

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