GIGAスクールのなかで「教育の本質を問う」 子ども主語の学びと現場主語の改革へ

石井英真、河田祥司 著
日本標準
2200円

 コロナ禍で一気に加速したGIGAスクール構想。一斉休校という誰もが予期せぬ事態も起こり、教育現場ではたくさんの修羅場やドラマがあったはずである。

 本書の著者の一人である河田祥司氏は、高松市教育委員会の情報担当という立場で、コロナ禍の厳しい局面を乗り切りながらさまざまな条件整備の実務を担ってきた一人である。そのリアルな経験をもとに、GIGAスクール構想に関する諸問題について、教育学者の石井英真氏と対談した13時間におよぶ内容をまとめたものが本書である。

 第1章「1人1台端末で問われる教師の教育観と学習観」では、1人1台端末が日常化することのゴールイメージとそこで問われる教育観や学習観について、第2章「ICTを活用した学びを加速させる条件整備とは」では、条件整備に取り組む教育行政実践の現場判断と戦略の一端を議論する。

 なかなか外からは見えにくい、泥臭い実務を担っている現場の教師の仕事と教育委員会の取り組みに光を当て、学校生活や学びに1人1台端末を溶け込ませるとはどういうことなのかを示しながら、教育委員会が条件整備を進める上で軸となる考え方を探っていく。高松市の事例を通して、現場教師が自分たちで学びの場をつくり、そこから教育委員会が学んでいくという〝現場主体〟の教員研修の方向性や教育委員会が果たすべき役割について多くの学びがあるはずである。

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