(鉄筆)スポーツライフ・データ……

 6月になったが、コロナ禍による緊急事態宣言などの発出もなく学校における教育活動は正常に近い状態となっているようだ。ただ、この2年間の生活様式の変化は子供たちの心と体に大きな影響を与えているのではないかとの懸念がある。

 笹川スポーツ財団が3月に発表した「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2021」の調査結果に着目した。調査は4~11歳と12~21歳のグループを対象とし、17年、19年、21年の経年変化をみている。

 それによると4~11歳の運動・スポーツ実施頻度は19年と21年を比較してほぼ横ばいで高い頻度を保っている。12~21歳の層は、17年以降の5年間で高頻度(週5回以上)の層が減少している。これは18年にスポーツ庁が出した「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」で定められた「週2日以上の休養日を設ける」が影響しているものと思われる。

 心配なのがスポーツ実施頻度と抑うつ症との関連を調べた項目である。高頻度でスポーツを実施する層ほど抑うつ症状はみられないとの報告があったが、逆に低頻度の層ほど抑うつ症状が多くみられ、男子では大学生が、女子では高校生が最も多い。

 この結果は19年に厚労省が発表した子供の自殺統計の結果とも関連性をみることができる。運動・スポーツが子供の体力や運動能力の向上だけでなく心の健康にも大きく影響するという本調査の結果は、「量から質へ」といった今後の運動部活動における指導の在り方に新たな問題提起をしたのではないだろうか。

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