本当は大切だけど、誰も教えてくれない 授業デザイン 41のこと

大前暁政 著
明治図書出版
2486円

 先人の優れた授業から学びつつも、新しい学問的知見を加えながら現場で磨き上げてきた「授業づくりの方法」について、惜しむことなく伝授してくれる本である。

 授業方法の良しあしは、授業の狙いである「ゴール」を達成したかどうかで決まると著者は指摘する。そしてゴールを達成するには、「ゴールを実現するための授業方法の理解(知識)」「授業方法を使いこなす力(技能)」に加えて、「授業方法をいつ、なぜ、どのように使えばよいのかの理解」という一段上の俯瞰(ふかん)的な知識が必要となる。本書は、大学でも研修でも教えてくれないこの〝俯瞰的な大きな知識〟を分かりやすく伝え、教師がより良い授業方法をつくり出す手助けとなることを目指す。

 第1章は「授業方法」、第2章は「できる・楽しい授業づくり」、第3章は「認識の飛躍を促す深い学び」、第4章は「主体的な学習」、第5章は「協同学習」について、具体的な授業の場面を交えながら、授業方法をいつ、なぜ、どのように使えばよいのかを紹介する。41の知見が示されているが、その内容は「授業のゴールには、構造がある」「子どもが間違えそうな状況が、認識の飛躍を促す」「問題解決の力を高めるポイントは、方法のメタ認知を促すこと」「意欲を高めるカギは、成功体験と教師の語り」など、いずれも「授業づくりとは何か」を深く考えさせられるものばかりだ。何度も読み返したい1冊である。

 

 

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