「5分の1黒板」からの授業革命

菊池省三、菊池道場徳島支部 著
中村堂
2750円

 「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」などの実践で知られる元小学校教師の筆者が主宰する、教員同士の学びの場「菊池道場」の徳島支部が提案した指導法「5分の1黒板」をまとめた実用書。

 「5分の1黒板」とは、黒板の5分の1にあたる右端のスペースに、白熱した対話・話し合いを促す言葉〝価値語〟を記し、従来のような「知識・技能偏重」ではなく「変容重視」を目指すもの。

 価値語には「あてずっぽう=考える力」「違いを認め合う」というように、学習活動の狙いごとに変化する。また、チームの成長を4つの成長段階に分ける理論「タックマンモデル」を引用し、意見の対立が目立つ〝混乱期〟には「対話・話し合いの態度面では、<人と意見を区別する><異論を認め合う>といった価値語を書き、それぞれの意見を尊重し合いながら話し合うことを伝えるようにします」と提案。目的や成長段階を加味した上で、「5分の1黒板」を臨機応変かつ積極的に活用することにより、子どもの進むべき方向を指し示す。

 とは言え、実際にどのように授業すれば良いのかイメージしにくい。ただ、筆者による授業の様子を映した動画のQRコードが載っており、「5分の1黒板」を実践できるようにデザインされている。タブレット端末の配布やディスプレーの使用など、学校現場のICT化が進み、その必要性が疑問視されているが、黒板の有用性を再確認できるだろう。

 

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