(鉄筆)「こども基本法」の成立……

 「こども基本法」および「こども家庭庁設置法」が国会で成立した。こども家庭庁は首相直轄で内閣府の外局に位置付けられる。専任の大臣を置き子供に関する事項について各省庁に対する勧告権を持つ。

 子供や子育て当事者の視点に立った政策立案、全ての子供の健やかな成長や誰一人取り残さない支援などを理念とする。成育部門、支援部門、企画立案・総合調整部門の3部門で構成の予定だ。

 いじめや貧困、虐待など学校教育との関わりも強い。予算は確保できるのか、縦割り行政から脱却し綿密な連携ができるのかなども心配だ。こども基本法は子どもの権利を国内法として位置付け、子供を個々人として尊重し、意見表明権などさまざまな権利を保障している。今後、国、地方自治体の政策立案、校則などに関して子供の意見表明権や参画の進展が予想される。

 学校・教師はこれをどう受け止め、教育基本法との関連をどう考えればよいか。子どもの権利について「全く知らない」「名前だけは知っている」という教員が約30%。子どもの権利を伝えるために取り組んだことについては、「特に何もしていない」が47%であった(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの調査、3月実施)。

 法制定の趣旨や法の内容を学び、来年の発足を迎える必要がある。子どもの権利条約について学んだ小学2年生の子供は「自分たちが大人によって守られていることが分かった」と感想を言った。2つの法の実施により自らの権利が真に守られていることを子供が実感する社会・学校に進化していくことを期待したい。

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