(鉄筆)引きこもり調査から……

 内閣府が2014年と17年に行った調査で、自宅に半年以上閉じこもっている15~64歳の「引きこもり」が115万人以上いることが以前話題になった。

 2つの調査で明らかになったことは、引きこもりは年齢に関係なく存在すること、期間7年以上の引きこもりが半数を占め長期に及んでいること、そして引きこもりになったきっかけが「人間関係がうまくいかなかった」「職場になじめなかった」など自身のコミュニケーション力と関係していることだ。

 引きこもりの中には小・中学校時代に不登校を経験しそのまま引きこもりとなった人も多く存在することも分かっている。

 こうした引きこもりに悩む人たちを個別支援につなげるために、東京都江戸川区では引きこもり実態調査を行い3月にその結果を公表した。興味深いのは引きこもり当事者とその家族の声を収集できたことである。その中で両者が最も求めている内容に注目した。最も多いのは両者とも「就労のこと」だが、次は当事者が「何も必要ない、今のままでよい」、家族が「友達や仲間づくり」だという。引きこもり支援で最も怖いのはその期間が長引くことにより当事者が徐々に社会との接触をしなくなることだ。同区では当事者の孤立化を防ぐためにはいろいろな人がつながり続け連携をしていくことが必要としている。

 現在不登校で悩む子供を抱える学校が心掛けたいのは、在学中に不登校が解決しなくとも次につなぐための組織づくりや連絡方法を構築しておくことだろう。その大切さをこの調査報告は示唆している。

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