ICT活用で中間まとめ 文科省

2014年9月15日号掲載

  文科省の「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」は8月29日、報告書(中間まとめ)を公表した。報告書では、ICTを活用する意義について、全ての国民がそれぞれ情報活用能力を身に付ける必要があるとした。児童生徒に関しては、発達段階に応じて、ICTに適切に触れながら情報活用能力を育成することが重要と記した。

 ICTの特徴については、▽時間的・空間的制約がない▽双方向性がある▽多様で大量の情報を収集・分析・共有するなどができ、カスタマイズが容易――などを挙げている。
 こうした利点を生かして、一斉や個別、協働学習を効果的に行うことができるとした。
 具体的には、▽デジタル教材を使って視覚化を図る▽実体験とデジタルデータを合わせて理解を深める――などの授業例を示した。


 ICTを使用した校務の効率化に関しては、校務文書の情報化や教員間の情報共有システムといった校務支援システムを全公立学校に導入(導入率100%)している都道府県は3県に留まっている実態を指摘。その上で、関連書類のデータ連携の標準化やクラウド技術の活用などの業務改善例を国が示していくことが重要であると提起している。


 情報モラル教育では、最新の指導ができるように、情報モラルの指導に役立つ教材の作成や、保護者用の啓発資料を作成するなどとした。
 教員のICT活用指導力の向上に関しては、教員養成課程の教科の指導法などに関する科目において、ICTを活用した指導方法を習得するよう制度の見直しを検討するとした。
 このほか、次期学習指導要領や解説などにおいて、ICTを活用した指導方法の在り方をより明確化することも検討課題として明記された。


 さらに、ICT環境教育の整備では、取り組みが進んでいない自治体の支援として外部専門家の指導・助言による具体的な整備目標・計画の策定支援を行っていくとした。
 この報告書(中間まとめ)が公表された同じ8月29日には、来年度の概算要求が示されている。ここでの情報教育関連予算は昨年度から倍増の約8億円が計上されている。報告書(中間まとめ)は、その積算の典拠の一部として援用された。