全小・中で一貫教育進める ICTでは多数のモデル校

2014年11月17日号掲載

 全ての小・中学校で一貫教育を推進――。全国学力・学習状況調査の結果の公表や活用が課題となっているが、大阪市教育委員会では、「大阪市教育振興基本計画」を踏まえ、課題や成果を検証しながら学力向上に取り組んでいる。特に、全ての小・中で一貫教育を実施しているほか、言語力や論理的思考能力の育成、習熟度別少人数授業の実施、ICTを活用した教育の推進、放課後ステップアップ事業、英語イノベーション事業など多様な取り組みを推進している。

 同市の「めざすべき目標像」は、「全ての子どもたちが学力を身に付けながら健やかに成長し、自立した個人として自己を確立し、他者とともに次代の社会を担うようになることをめざす」「社会が多様化し激しく変化する中で、国際化の進展や未曾有の災害の発生等を踏まえ、子どもが心豊かに力強く生き抜き未来を切り拓く力を備えるようにする」というもの。

 具体的には、次のような取り組みがある。

 ▽言語力や論理的思考能力の育成=全ての教科・道徳等において「話す」「聞く」「書く」「読む」といった言語を通した学習活動を重視し、小・中学校9年間を見通した言語活動の充実を図ることにより言語力や論理的思考能力を育む。授業では、「メモする、自分の考えを書く、聞いたことや読み取ったことを短くまとめて書くなど『書く』活動」を工夫。また、辞書の活用により、語彙を増やす工夫を推進。

 ▽習熟度別少人数授業の実施=児童生徒のつまずきやその原因をより詳細に把握し、個に応じたきめ細やかな指導に努めている。ティームティーチングやグループ学習等など、学校の課題や教科の特性に応じて推進。

 ▽ICTを活用した教育の推進=モデル校を設置。タブレット端末等ICT機器を効果的に活用、「自分で考え判断する力」「自分の考えを豊かに伝える力」「最新の情報機器を使いこなす力」を身に付け、変化する社会で自律できる子どもの育成を目指し、「新しい学び」を推進。モデル校の授業公開も盛んである。

 ▽英語イノベーション事業=自分の考えや意見を英語で伝えることができるコミュニケーション能力を育成するため、ネーティブ・スピーカーを配置し、英語教育を強化。小学校19校で1年生から英語教育を推進。

 ▽小中一貫した教育=全ての小・中学校で、平成22年に策定した「大阪市小中連携推進プラン」に則り、学習指導要領に準拠した教育課程を9年間見通して編成する等、学力向上、体力向上、健全育成等を柱に小中一貫した教育を推進。