「言葉はガラスの破片 本当に大丈夫?」 スマホルールをCM動画に

2015年2月26日号掲載

 「言葉はガラスの破片 その言葉 本当に大丈夫?」――。

 埼玉県三郷市立の全中学校の代表生徒が、自分たちで決めた「ケータイ・スマホ利用に関する全中学校市内共通ルール」を周知するために、コマーシャル動画を制作した。このような動画づくりは珍しい。学校や公民館のモニターに、適時映し出すほか、啓発ポスターもつくった。

 CM動画づくりは、2月9日と11日に、同市青少年ホームで開催された「あつまれ!みさとの子」の集いで行われた。「発信しよう!安心・安全・信頼の情報化は三郷から!」をテーマに、支援を受けながら生徒自らの力で取り組んだ。

 支援したのは、元東京学芸大学特命教授の大熊雅士カウンセリング研修センター学舎ブレイブ室長。東京学芸大学と(株)電通が共同開発した「広告小学校」の手法を活用した。これは、メセナアワード2014優秀賞を獲得するなど高い評価を得ている授業プログラム。

 ポスターづくりは、同市内中学校区地域青少年育成会長を務める柳瀬幸太朗スペースプロデューサーが支援した。デザインのスペシャリストから本物の指導を受けた。

 CMとポスターで呼び掛け、訴えたのは、昨年12月5日に、市内全中学校の生徒会長ら8人が、同市の情報モラル推進会議(市青少年育成市民会議、市中学校長会、市PTA連合会、市教委などで構成)の助言を受けて自主的に決めた「ケータイ・スマホ利用ルール」。ルールは、(1)午後9時以降の使用を控え1時間以内を目指す(2)他人を傷つける言葉や個人情報を書き込まない(3)勝手に課金をしない(4)有害サイトに出会ったら、周りの大人に相談する(5)ながらスマホ・ケータイをしない――の5つ。

 このうち、(5)を除いた4つについて、分かりやすい一言とともに、CM動画で訴えている。

 (1)では、生徒がメールでやり取りをする中でルールに気付き、メールを終わりにして勉強する内容。「1秒早く止めれば、1秒夢に近づく STOP スマホ STEP ドリーム」と呼び掛ける。

 (2)では、メールでは知らず知らずのうちに、相手を傷つける言葉を使ってしまうときがあるので、「言葉はガラスの破片 その言葉 本当に大丈夫?」と問いかける。

 (3)では、ゲームの中でいったんは優越感を味わえても、後で大きな負債が積み上げられ、優越感は一度に崩れ去るので、「考えて 一度の欲で 一生の後悔」。

 (4)では、擬人化した有害サイトに中学生が遭遇。大きな問題になる前に勇気を出して周りの友達や大人に声をかけることで有害サイトを避けられると、「相談しよう! そうしよう! 周りの大人はあなたの味方」。
 CMは、8校各校の生徒会3人ずつ計24人で制作。4つの内容ごとに6人1グループで取り組んだ。各内容を15秒で、生徒が生徒に呼びかけるスタイル。

 2月23日から3月8日まで、市内ららぽーとで、制作風景と合わせて3分ほどの動画をエンドレスで上映。その後同所で1年間、無声で、各種イベント時などに適時流し、地区文化センターなどでも無声で1年間、適時流していく予定。

 学校では、学級指導や学校公開時など各校の判断で適時放映する。

 ポスターも、各所、各学校に貼られ、ルールを啓発する。

 制作に取り組んだ生徒らは「2日間で専門的な指導を受け、じっくり考えたり、CMやポスターを作ったりという貴重な経験ができました。他校の生徒会の人と交流できたことも楽しい経験でした。ケータイ・スマホルールを自分が守るのはもちろん、学校でも守られるように広めていきたいです」と語っている。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)