情報モラル教育の徹底提言 日本小児連絡協議会

2015年2月26日号掲載

 学校は、子どもや保護者に情報モラル教育を――。日本小児科学会などが組織する日本小児連絡協議会はこのほど、「子どもとICT(スマートフォン・タブレット端末など)の問題についての提言」をまとめた。小児科医の立場などから、子どもとICTとの関わりについて注意点などをまとめたもの。

 提言では、まず、「ネット依存に起因したさまざまな心身の健康障害が生じたり、人間としての健やかな成長発達が妨げられるなど、見過ごすことのできない多様で深刻な問題が明らかになってきた」として、主な問題点を(1)情報管理が十分にできないこと(2)日常生活リズムの障害が生じやすいこと、端的には使用時間が長くなり睡眠不足に起因する健康障害が生じやすいこと(3)親子の絆や実体験不足により社会性の獲得の機会が欠如する危険性(4)一般に子どもたちにはスマホなどを購入し、維持管理する経済能力がないこと――などと背景を説明。

 保護者、教育関係者、医療関係者、保育関係者、ICTの開発・普及に携わる事業者などを対象に提言している。

 保護者に対しては、(1)スマホなどの管理者は保護者であることを子どもに明確に伝える(2)保護者はスマホなどが子どもにおよぼす悪影響について学習する(3)スマホなどの適切な使い方を親子で話し合いルールを決める(4)保護者は子どもに貸与したスマホ等の利用状況を折に触れて確認する(5)子どもが決められたルールを守れない場合にはいったん没収し、改めて話し合う――の5点を提案。

 学校教育関係者に対しては、「学校では、子どもや保護者に対する情報モラル教育を推進する」ことを強調した上で、(1)ネット社会における著作権や個人情報の保護のルールを学ばせる(2)ICTの使い過ぎによる健康障害やネット依存について学ばせる(3)いじめなどのネットトラブル予防と発生時の対策について学ばせる――ことなどを求めている。

 また、子どもに関わる医療関係者として、自らや保育関係者に対しては、不適切なICT利用に伴う健康障害発生の可能性を意識して業務を行い、その可能性があれば適切な助言を行うことを強調している。

 日本小児連絡協議会は、日本小児保健協会、日本小児科学会、日本小児科医会、日本小児期外科系関連学会協議会の4団体で組織、子どもに関わる諸問題について協議している。
 問い合わせは日本小児科学会/℡03(3818)0091。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)