教育クラウドでガイドブック 総務省

2015年6月1日号掲載

 総務省はこのほど、教委向けに「教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2015」(A4判、66ページ)を作成した。クラウドの基礎知識や教育現場への導入を検討する際の留意点、先行事例などをまとめたもの。海外の事例も掲載されている。従来のサーバー方式とはどう違うのか、クラウドにすると何がどう変わるのか、たいへん分かりやすい内容構成となっている。

 ガイドブックは7章で構成されている。教育クラウドの特長や整備の流れなどがよく理解できるように、丁寧な編集が行われている。

 総務省は平成26年度から文科省と連携し、クラウドなどの最先端の情報通信技術を柔軟に取り入れ、多種多様な端末に対応した低コストの教育ICTシステムの実証研究「先導的教育システム実証事業」を開始している。その成果などを踏まえて作成されたのが、このガイドブック。

 まず、クラウド(正式には「クラウド・コンピューティング」)について、まだなじみのないAさんの電子メール送信を例に説明。メールソフトがパソコンの中にある従来の電子メールと、インターネット上にメールソフトがあるWebメールとの違いを示し、クラウドとは「ソフトウェアやデータなどをインターネットを通じて利用するコンピュータの利用形態」であると解説。

 クラウド化が徐々に進む企業では、全社または一部の事業所などでクラウドサービスを利用している割合が、平成24年末で28・2%、25年末で33・1%と伸びている。その理由は、▽コストや保守・管理がサーバーよりも軽減される▽システムを柔軟に変更でき、むだを省ける▽セキュリティ面で安心――など。

 こうしたクラウドを導入すると、学びの環境はどう変わるのか。

 26年度から28年度にかけて行われる「学習・教育クラウドプラットフォームのあり方の検証」に参加している福島県新地町、東京都荒川区、佐賀県の3地域では、デジタル教材を提供する学習コンテンツサービスと災害時の緊急連絡サービスが主に行われている。

 利用側は、学校が発行するIDとパスワードを1回入力して認証されると、どの教科や教材でもコンテンツを利用でき、別の教科学習に移ることもできる。

 インターネットを利用できるパソコンであれば、多種多様な端末に対応できる。動画などの大容量のデータはクラウドプラットフォーム上にあるので、ストレスなく利用できる。

 このほか、クラウドの段階的な導入と整備の流れ、ネットワーク環境、セキュリティなどについて掲載されている。

 「ガイドブック」は、総務省サイトの報道資料ページからダウンロードできる(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu05_02000065.html)。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)