DiTTがシンポジウム デジタル教科書の正規化など提言

2015年6月29日号掲載

 1人1台の情報端末、教室無線LAN、全教科のデジタル教科書の整備を求め、DiTT(Digital Textbook and Teaching=デジタル教科書教材協議会)は、東京都港区の慶應義塾大学で「スマート教育の実現に向けて」をテーマにしたシンポジウムを、さきごろ開催した。

 同協議会は、自ら知識を獲得し、共有し、創出して問題解決を図る21世紀型学習スタイルを実現するためには、ICT環境の整備が喫緊の課題であるとして、デジタル教科書の正規化を含む「教育情報化推進法」の制定を求めている。

 シンポジウムでは、総務省の南俊行政策統括官が「日本の学校ICT環境整備は、このままでは平成32年になっても1人1台の端末所持は難しい」と指摘する一方、「あと4、5年もすれば、小学生がスマホを当たり前に持つようになる」とし、自前の情報機器を学校に持ち込む〝BYOD〟(Bring Your Own Device)をどのように実現していくのかがカギとした。

 また文科省の豊嶋基暢生涯学習政策局情報教育課長は「もはやどこの自治体でも教育のICT化は進めていきたいとしているのだが、小規模な教委ではICTの担当を置くだけの余裕がない。これからは県単位で取り組んでいくようにしたらどうか」と、地域間格差の解消のためには県単位で推進していくことが望ましいと提言。その上で、端末がよりリーズナブルになってほしいとした。

 南政策統括官も「ICT環境は、現在のところ地域間格差が大きい。経済的にゆとりのあるひとにぎりの人たちが利用するものになるのは、よくない」とし、豊嶋課長と同様に「低コストモデルが出てほしい。1万円を切るくらいで出てくれれば」と期待を寄せた。

 同協議会は、やがて、情報端末は1台に全教材が納まり、どこにいてもどんな教材でも不自由なく使えるようになると予測。

 世界の教材が入手でき、全国の教員が作成した教材が共有できるるようになるためにもセキュリティー対策は重要。学校や家庭学習で個人情報を守り、データ管理をしっかりとしながら、教育情報や情報端末を有効活用できるような制度を「教育情報化推進法」に盛り込むべきであると提言している。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)