貧困などの問題に声を上げよう 人気バンドがネット発信呼びかけ

2015年7月27日号掲載

 9月と12月に開催される国際サミットを前に、「人類と地球のより良い未来に向けて私たちはこんな世界に住みたい」とのメッセージをソーシャルメディアに発信し、みんなでシェアしていこうと、イギリス・アイルランド出身の人気バンド「1D(ワン・ダイレクション)」が呼びかけている。「貧困・格差、不平等、気候変動を解決するための運動」として展開され、関連サイトには問題の現状が分かる情報が満載。社会科や総合的な学習にも役立つ内容となっている。

 バンド「1D」はこのほど、「action/1D未来へのマニフェスト」で、世界の何百万人ものファンに向けて「こんな世界に住みたいという熱い思いを動画や写真などのクリエーティブな作品に込めて、#action/1Dのハッシュタグ(ツイッターでの情報共有ルール)を使い、ソーシャルメディアでシェアしよう」と呼びかけた。

 「action/1D」は、数多くの国際的な市民団体が力を合わせて立ち上げた「action/2015」運動の一翼を担うキャンペーン。

 9月15~28日にアメリカ・ニューヨークで「ポスト2015年開発目標」が採択される国際サミットが開催される。昨年、国連ミレニアム開発目標の期限を迎えたのを受け、その後継の国際枠組みを決めるサミットである。また11月30日~12月11日にはフランス・パリで気候に関する新たな国際合意が議論される国連気候変動会議(COP21)が開催される。

 「action/2015」では、このような重要な国際サミットを機に、今年を、貧困・格差、不平等、気候変動の問題解決に向けて取り組むたいへん重要な年と位置付けた。

 「action/1D」の呼びかけは、若者らが、世界の痛みや苦しみ、地球を未来に手渡す持続可能性について感性を研ぎ澄ませ、創造的な提案をしようと、キャンペーンを繰り広げていくもの。

 運動の全体像は「action/2015 Japan」サイト(http://www.ugokuugokasu.jp/action2015jp/)に、日本語で案内されている。サイト内には「ファクト」として、「貧困と格差」「災害と気候変動」「持続可能な社会」「その他(内戦など)」について、現状がまとめられている。社会科や理科、総合的な学習などで、世界の現実を知るための重要な資料が、数多く掲載されている。

 1Dのメンバーらは「世界を本当に変えていくためにみんなで声を上げよう。貧困をなくし、不平等を克服し、危険な気候変動を止める力が、若者には本当にあるのです。今こそ手を取り合って行動を起こし、地球の未来を思っていると伝えるために声を上げる時です」と呼びかけている。

ノーベル平和賞受賞者らが賛意

 「action/2015」には、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんやムハマド・ユヌスさん、ビル・ゲイツさん、デズモンド・ツツ名誉大司教など30人が、公開書簡で賛意を表明している。

 この書簡では「2015年は歴史的な転換点になります。人類と地球にとってより安全な未来に向けた道筋について国際協定を結ぶことは可能だと信じています。私たちは、持続可能な開発への道筋を選択できます。教育の機会を奪われた少女、ヘルスケアを受ける機会を奪われた妊婦、働きがいのある人間らしい仕事を得る機会を奪われた若者、腐敗した役人による差別を恐れる少数民族の家族、気候変動による難民として都市に移住せざるをえない農民、そのほか何十億もの人々の声が地球上のあらゆる場所から聞こえます。彼らの側に立つ全ての人々は、壮大な新しい国際協定を求めているのです」とのメッセージが発信されている。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)