学校情報化先進の3分野6校を選定 日本教育工学協会

2015年9月3日号掲載

 日本教育工学協会(JAET、代表・堀田龍也東北大学大学院教授)はこのほど、今年度の「学校情報化先進校」として、3分野6校を選定した。選ばれたのは、「教科指導におけるICT活用」で大阪市立本田小学校、熊本県の高森町立高森中学校、人吉市立人吉東小学校、山江村立山田小学校。「情報教育」で京都教育大学附属桃山小学校、「校務の情報化」で札幌市立幌西小学校。


 選定は、同協会学校情報化認定委員会が行うもの。先に3年期限で同認定委が選んだ「学校情報化優良校」の中から、応募のあった学校について審査し、決定する。今年度は12校が応募した。

 先進6校の特色をまとめると――。

 大阪市立本田小学校では、市教委のICT活用事業を受け、継続的、組織的に学校の情報化を推進。タブレット端末を含むICT活用は、どの教室でも日常化しており、それらが、学力向上に資しているとのエビデンスが示されている。

 高森町立高森中学校は、教育長を教育CIOとし、教委に補佐を2人配置。この体制で、町内の4小・中学校全てで情報化を進めている。段階的なICT環境整備を継続して行い、「たかもり学習」という授業モデルに基づいた授業研究を継続することで授業改善を図っている。ICTをめぐる教員の活用指導力も生徒の活用力も、高いレベルにある。

 人吉市立人吉東小学校は、「ICT絆プロジェクト」を展開。熊本県の情報化を先導し、その後のICT環境整備も、学校と教師らの努力によって進められている。タブレット端末の活用を含むICT活用は日常化しており、算数、理科、道徳を中心に、協働的な学びを組み合わせた「21世紀型授業」に取り組み、成果が示されている。

 山江村立山田小学校は、教育長と校長が協力し、村全体で教育の情報化を推進する体制を構築。段階的にICT環境整備を継続している。ICT研究期間を10年間で設定し、継続的な研究と研修によって、教員も児童もタブレット端末を含むICT活用力が非常に高いレベルにある。その結果、授業改善が進み、学力向上の成果につながっている。

 京都教育大学附属桃山小学校は、研究開発学校として「メディアコミュニケーション科」の開発を行った。単独教科ではなく、他教科との関わりを考慮した単元設計となっている。各教室には、多様な調べ学習に基づいて制作された新聞などの作品が掲示され、内容の吟味に加え、デザインなどに工夫が見られる。係活動などでも映像やポスターを制作するなど、児童は自発的にICT活用に取り組んでいる。

 札幌市立幌西小学校は、市内全校に導入された校務支援システムを全教職員が効果的に活用している。情報共有と活用の徹底によって、会議の回数や会議時間の短縮が図られ、業務の改善と効率化を実現。その結果、児童と向き合う時間を確保している。保健や図書の情報を、システム活用で効率的に管理。学校のサイトによる情報公開も日常業務の中に組み込まれており、定着している。

 同協会学校情報化認定委=〒107―0052東京都港区赤坂1―9―13、三会堂ビル8F。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)