【連載】特別支援教育の根本 6 総合的な視点で就学を考える

(学)大出学園支援学校若葉高等学園理事 清野佶成

 

就学の視点から特別支援教育の障害について考えてみたい。  

特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、通常学級等の就学を、障害の程度の視点から、どう考えたらよいのであろうか。

障害のある幼児児童生徒の就学の一連の手続きは、就学相談・指導とともにある。何らかの障害があると、その保護者は、教育等にいろいろと悩みや不安を持っている場合が多い。そのため、教育相談での適切な対応を、できるだけ長い期間をかけて、丁寧に実施していく必要がある。

25年ほど前、東京都立七生養護学校(現在の都立七生特別支援学校)で、幼児教育相談室を開設した。そうしたら、多くの保護者、幼稚園の先生、保育園の保育士が、相談に来訪した。相談内容は、ことばの遅れ、気になる行動、養育等であった。それを言語療法士や教育相談員が対応したところ、障害の理解、指導・支援等が驚くほど進んでいった。幼児期からの教育相談が非常に大切であることを示している。

平成25年9月1日に「学校教育法施行令の一部改正について」が、文科省事務次官名で通知された。これは、24年7月に公表された中教審初中教育分科会報告「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」において、「就学基準に該当する障害のある子どもは特別支援学校に原則就学するという従来の就学先決定の仕組みを改め、障害の状態、本人の教育的ニーズ、本人・保護者の意見、教育学、医学、心理学等専門的見地からの意見、学校や地域の状況等を踏まえた総合的な観点から就学先を決定する仕組みとすることが適当である」との提言がなされたことなどを踏まえて改正がなされたものである。

ここでいう特別支援学校の就学基準(対象とする障害の程度)とは、学校教育法施行令第22条の3に示されている(表)。

この就学基準に従って、総合的に就学がなされていく。

25年10月4日の「障害のある児童生徒等に対する早期からの一貫した支援について」の文科省初中教育局長の通知に、「視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む)で、その障害が、学校教育法施行令第22条の3に規定する程度のもののうち、市町村の教育委員会が、その者の障害の状態、その者の教育上必要な支援の内容、地域における教育の体制の整備の状況その他の事情を勘案して、特別支援学校に就学させることが適当であると認める者を対象として、適切な教育を行うこと」としている。

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