【連載】教師の“4ぢから”を高める 3 ユニバーサルデザインを工夫

文教大学教育学部教授 会沢信彦

 

「教師の4ぢから」の1つ目を、私は「伝える力」と名付けました。いわゆる授業力のことと考えてください。前回紹介した「授業の4力」は、まさにこの「伝える力」の4つの側面といえるでしょう。この「授業の4力」を踏まえた上で、これからの教師に求められる「伝える力」は、次の2つではないかと考えています。

1つ目は、阿部利彦星槎大学准教授による本紙の連載でもおなじみの「授業のユニバーサルデザイン(UD)」です。「授業のUD研究会」によれば、その定義は「学力の優劣や発達障害の有無にかかわらず、全員の子どもが楽しく『わかる・できる』ように工夫・配慮された通常学級における授業デザイン」とされています。

2つ目は、子ども同士による「(広義の)学び合い」です。提唱者や力点の違いによって「協同的な学び」「協同学習」「協調学習」など、いくつかの呼び方があるようですが、私は、いずれも「子ども同士の人間関係を生かした授業」と大括りにとらえています。この「学び合い」こそが、次期学習指導要領の目玉とされる「アクティブ・ラーニング」の基礎にあることは間違いありません。

ところで、筆者も大学教員として日々学生に授業を行っています。「全員の学生が理解でき」「学生同士の人間関係を生かした」授業を目指し、学生にグループを組ませて話し合いや作業をさせることも少なくありません。なかなか思うようにいきませんが、それでも、私なりに工夫していることがいくつかあります。ここではそのうち3点を紹介したいと思います。

1つ目に、授業を通して人間関係の幅を広げてほしいという願いから、グループ分けは学生に任せないということです。私は、割り箸に数字を記した自家製くじを用いています。

2つ目に、同じ理由から、できる限り女子学生と男子学生を同じグループに交ぜるようにし

3つ目は、端数を意識することです。現場の先生方の指導案でも、しばしば「4人グループを作る」などという表現があります。私はいつも「子どもの数が4の倍数でなかったらどうするのだろう」と不思議に思っています。学習者の総数に対し、均等な数のグループ分けができないことも多いので、その点を考慮した班編制も意識しましょう。

先生方もぜひ、ご自分のスタイルで子ども同士の人間関係を生かすとともに、クラス全員の子どもを意識した授業に取り組んでいただければと願っています。