【連載】温故知新の学びから考える 8 地域ぐるみのクラブ活動を推進

子どもたちの発想から思わぬ気付きを得た
子どもたちの発想から思わぬ気付きを得た
新潟県小千谷市立小千谷小学校教諭
平澤林太郎

地域ぐるみのクラブ活動を推進

小千谷小学校の学区内には、子どもたちと一緒にスポーツや文化を楽しみたい地域の方々がたくさんいる。そこで数年前から、クラブ活動を地域ボランティアの方々を交えながら行っている。今年度は、スポーツ系の活動としてバドミントンクラブをはじめ、文化系の科学実験クラブや料理クラブ、和の心クラブなどが、ボランティアの方々と活動に取り組んだ。

和の心クラブでは、和菓子作りやお琴、茶道、華道の活動で地域ボランティアからお手伝いをしてもらった。10月の華道の活動では、地域の華道教師や愛好者にボランティアとして協力してもらい、子どもたちは初めての華道体験をした。

材料はガーベラや菊などに加え、枝物、葉を活用した。華道の先生からは「自分が主役にしたいものを選んでみましょう」と、大まかな説明をしていただいた。

華道教師の話を受け、子どもたちは用意された花材の中から好きな材料を選び、「この菊が主役だな」「ぼくはこのガーベラを真ん中にしよう」など、長さや向きを考えながら剣山に挿しはじめた。好きな花が選べても、長さや向きが不安な子どもたちは、ボランティアからアドバイスをもらって取り組んでいった。その後、主役を支える2番目、3番目を選び、真剣に活動に取り組んでいった。

その中で、子どもたちが一番悩んだのは枝物の生け方だった。子どもたちは「この長い枝はどう飾ればいいのかわからないよ」「長いのをできるだけ切らないで使いたいんだけど、どうすればいいのかな」など、長い枝物をどのような長さにしてどのような向きに飾るかで悩んだ。そして、周りの仲間と相談したり、作品を参考にしたりしながら取り組んだ。

ボランティアの方々はなるべく口を出さず、できるだけ子どもたちの発想ややりとりを大切にして見守り、最小限の言葉がけを行っていた。生け終えた作品を見て「やった~完成!」と満足そうな子どもたち。発想豊かな子どもたちの作品を見たボランティアの方々も、とても満足そうな表情だった。
完成した生け花の全ての作品は、保護者や地域の方々を対象にした授業公開日である「谷小教育フォーラム」で玄関に飾られ、全校児童や地域、保護者の方々に見てもらった。子どもたちの独創的な作品の数々は、多くの児童や大人を引きつけるものであった。

活動後、あるボランティアは「今日は、子どもたちの豊かな発想に感動しました。私たちが絶対に思いつかない生け方をたくさんの子どもたちが試みていました。何よりも目が生き生きとしており、楽しく活動していました。改めて生け花の原点を子どもたちから思い出させてもらったような気がします。また来年もボランティアに参加したいです」と話していた。

このように、同校のいくつかのクラブ活動は、地域ボランティアの方々も楽しみ、学ぶことができる活動になっているのである。