【連載】志ある教師のために 悩み続ける青年教師の物語 8 きっかけはセミナーの帰り道

東京都小金井市立緑小学校教諭 西野宏明

 

小玉修は当日の朝から、いえ前の日から予感はしていました。

おそらく、この日は何かがある。若手教師の勢い、つながり、力強さ。何かが生まれるはずだ。そんな思いで参加したのが2012年3月の土作彰氏、赤坂真二氏のセミナーでした。横浜市に教師150人以上が集まる2日間のビッグイベントです。

小玉は初日、学校の行事のため午後から参加しました。講座の途中からの参加だったため、最前列の席しか空いていません。会議机の3人席の真ん中だけ空いていました。「すみません」と声をかけた左隣にいたのが神戸市の中村力先生です。学力研(青年部長)の実践家です。

2日目。私より5~10歳年上の実践家が素晴らしい講座をしています。ビシビシと刺激を受けつつ、2日間のセミナーは幕を閉じました。前日に続き、懇親会に向かいます。懇親会場へと向かう途中で、昨日の中村力先生と出会いました。力先生の隣には、奈良県の実践家である小野領一先生がいました。3人で肩を並べて歩きました。

小玉は一生、この日の帰り道の出来事を、忘れることはないでしょう。「どんな本を読んでる?」「どんな勉強してきた?」「どんなセミナーに参加してきた?」「どんな実践をしてる?」

驚きました。全て重なるのです。自分が苦労してきた全て、疑問に思ってきた全て、学んできた全てのことが、一致するのです。盛り上がらないわけがありません。テンションマックスです。体の芯から、燃えるようなエネルギーが湧いています。

「やろうぜ! 俺たちのサークルを作ろうぜ! 俺たちにしかできないことだよ!」

異口同音。こうしてできたのが「教育サークル オリエンタル・レボリューション(オリレボ)」です。コンセプトは2つです。1つが全国の若手を結びつけること。もう1つが教師修行。大きな団体、ベテラン教師の間では全国の実践家同士の交流がありました。しかし当時は、若手教師による交流はなかったのです。あったとしても同じ団体内だけでした。この状況を変えるために、まずは若手からつながっていこうと結成しました。あとは学習会です。

東京、神戸、奈良の中間地点である名古屋で、2カ月に1回例会を開くことを決めました。このオリレボは、紆余曲折しながらも活動しています。結成して3年以内にメンバーのほとんどが単著や共著、雑誌原稿を書くなど活躍しています。

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