特別支援教育コーディネーター「教育と福祉をつなぐ」が役割

「つなぐ」などを視点に特別支援教育について語られた協議
「つなぐ」などを視点に特別支援教育について語られた協議

特別支援教育コーディネーターのキーワードは「教育と福祉をつなぐ」――。

全国特別支援教育推進連盟、文科省、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所は12月4日、国立オリンピック記念青少年総合センターで第38回全国特別支援教育振興協議会を行った。

その午後の部の報告と協議で田中洋子埼玉県立所沢特別支援学校教諭は、特別支援教育コーディネーターの役割と関係機関等との連携の在り方について「教育と福祉をつなぐ」として話した。

同教諭は、前任校で特別支援教育コーディネーターを務めていた。その折に、埼玉県相談支援専門協会で実施している相談支援従事者専門研修を手伝っていた。この研修は平成24年度から開始されており、障害児支援利用計画を学校と連携して作成する方法を学んでいる。

学校は、個別の教育支援計画を保護者と一緒に作成する。この点は定着してきた。だが、福祉機関と連携・協働する理解は、まだまだ進んでいない。協会では、個別の教育支援計画と相談支援事業所が作成する障害児支援利用計画を共に作成する。効果は、対象児の学校での姿、放課後等デイサービス事業所での姿、家庭での姿を関係者が共有できる点。この中で、大人の対応に一貫性ができれば、子どもは落ち着く。

同教諭は、学校における特別支援教育コーディネーターの役割として、「福祉と連携し、協働する重要性の理解を、校内の教職員に啓発する。子どもたちが地域でどのように生きていけばいいのか、個々のニーズを入学時点から担任や家庭とともに考える。関係機関と手をつなぐコーディネート役を担うのが必要」と「つなぐ」役割の大きさを指摘した。

指導助言した田中裕一文科省初等中等教育局特別支援教育調査官は、特別支援教育コーディネーターの役割を「まず、保護者との連携。そして管理職を動かす。教職員の理解を得るためにさまざまな仕掛けをする。1つの仕掛けでだめでも、違う仕掛けをしていく。学校、家庭、地域の事業所をどうつないでいくかが腕の見せどころ」と話した。

障害者差別解消法が来年4月に施行されると、特別支援教育コーディネーターの存在はますます大きくなる。同調査官は「障害者が意思を表明しやすい環境づくりをしてほしい。保護者と学校の合意形成のために、情報提供をするのが大切。PDCAサイクルをうまく回してほしい。個別の教育支援計画は、生きていく中でずっと必要となっていく材料なので、保護者と一緒に作成してほしい」と要望。自分のスタンスを守るだけでなく、関係機関との連携を含め、「半歩進んだ対応を」と、「つなぐ」ヒントを話した。