【連載】温故知新の学びから考える 10 多様な学習参加システムで

保護者や地域ボランティアがサポートする
保護者や地域ボランティアがサポートする

新潟県小千谷市立小千谷小学校教諭
平澤林太郎

「やった。今日から国語辞典の勉強だ」「あれ、ぜんぜん分からないぞ」「あいうえおの順番に並んでいるんだけど、見つけるまでにすごく時間がかかるなあ」――。

3年生の国語は国語辞典の使い方を学習する。この学習は辞書の言葉の並び方が分かっても、実際にはスムーズに辞書を引けない。一斉授業で教師が指導してもなかなか習得できないため、わが校では「学習参加」のシステムを活用している。

3年生の各教室に「国語辞典ボランティア」が5人ほど入り、子どもと一緒に学習参加するのである。ボランティアは保護者や地域の方々である。子ども一人ひとりの学習を見て回り、できている子どもたちは褒め、苦労している子どもと一緒に考えるようにしている。五十音順、濁音、半濁音などを教えたり、一緒に調べて楽しい時間を過ごしたりした。こんな学びを通じて子どもたちは、次々と言葉を調べた。

子どもたちは、「そうか、あいうえおの順番を思い出せば、結構簡単に探せるぞ」「『っ』や『ゃ』は大きい字よりも後なんだ。たくさん調べると分かってきた。ボランティアがいるから安心して学習できる」「ボランティアさんがいると調べ方が分かる。うれしいな」「ボランティアさん。ぼくに言葉クイズ出してください。国語辞典ですぐに調べますから」などの声をあげる。

小千谷小学校でこの学習参加が始まったのは平成7年度から。保護者や地域の方がさまざまな形で参加し、教師と一緒に授業を創る学習形態を展開している。

意義は、(1)楽しく学べて意欲が高まる(2)個別指導で理解や技能が向上する(3)さまざまな人に触れて新たな見方や感性が育つ(4)コミュニケーション能力が向上する(5)子どもと家族に共通の話題が増える(6)地域の人との安心できる人間関係が育つ(7)人の役に立とうとする大人の姿を間近に見られる――である。

学習参加は、3年生の国語辞典の使い方の学習など、多くの授業で実施されている。一部を挙げると、▽1年生=体育科でのクロスカントリースキー▽2年生=算数科のかけ算学習▽3年生=図画工作科の釘打ち学習▽4年生=国語科の漢字辞典の引き方▽5年生=家庭科のミシン学習▽6年生=国語科の俳句や短歌学習――がある。

どの学年の学習参加による授業でも、問題解決学習や学ぶ喜びを基本にした学習活動を進める。子どもたちは楽しくダイナミックに授業に参加している。子どもの個性やよさが輝き、発揮される授業が展開されている。子どもたちだけではなく、参加した保護者や地域の方々も喜びを語っている。

平成7年度から始まった学習参加の取り組みは、学習参画、学校ボランティアへと幅を広げてきている。次回は小千谷小学校が全国に先駆けて行った学校ボランティア活動について述べる。

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