思考・表現・探究力育む 都小国語研究会が第26回大会

目的を見据え互いの考えを比較して話し合った
目的を見据え互いの考えを比較して話し合った

東京都小学校国語教育研究会は第26回研究大会を2月19日、杉並区立高井戸小学校(鶴巻景子校長、児童数580人)で実施した。研究主題を「未来を拓く国語教育の創造~思考力、表現力、探究力が育つ言語活動の充実」とし、▽話す聞く▽書く▽読む▽言語文化――の4部会で授業を公開し、協議を深めた。

「話す聞く」部会では、主体的、協働的に話し合う活動から、思考力、表現力、探究力を育てる授業を目指して、2、3、6年生が授業を公開。3年生は、新1年生に学校の良いところを伝えるビデオレターの制作を目指し、内容を吟味する際の良い話し合い方などを考えた。

中野悟世田谷区立代沢小学校教諭が担った単元後半部の展開では、前時までに出たビデオレターのアイデアを再確認。内容が新1年生の不安感や期待を考慮しているかを押さえながら、グループでさらに良い話し合いとアイデアを出す力を磨いた。

前回までに学校の良いところとしてまとめた内容は、縦割り班、図書館、先生、校庭。それぞれの理由として「1年生にも分かる本がたくさんある」「やさしい先生が多い」などを挙げた。内容は、話し合いボードというワークシートに一覧化した。

授業前半は、このボードを再度見つめ直しながら、出ているアイデアの理由が「新1年生の不安や期待を考慮しているか」をマーカーでチェックし、再確認した。

それぞれのアイデアと理由を中野教諭が示す中で児童らは「縦割り班」と、その理由「いろいろな遊びができる」は、新1年生にワクワク感を持ってもらえそうなどとつぶやいた。アイデアを改めて見つめ、考えるべき視点を強く意識して直し、グループの良い話し合いにつなげた。

「校庭の芝」を挙げたグループは、その理由を▽他の学校にあまりない特徴▽芝がきれいで寝転がると気持ちいい▽はだしで走ると気持ちいい――などとした。新1年生の思いを考慮しながら、出ている理由を分類し、吟味して、「学校の楽しくて良いところがたくさん含まれているから、これにしよう」などと、全員の納得感が得られる視点のある話し合いと選定を進めた。

各グループの協議と絞り込みが進む中で、良い話し合い方についても話し合った。児童は「それぞれの意見とその理由をしっかり話し合った。そこから意見がまとまり、絞り込みができた」などと振り返り、ワークシートに記述。
新1年生のどんな思いを大切にするかで意見が分かれ、話しがなかなかまとまらなかったという意見も出た。児童は、良い話し合いの視点と難しさの双方をかみしめていた。

同会は、新たな時代に求められる課題発見解決力や多角的で論理的な思考力などを見据え、その基盤となる言語能力の育成を図る研究を進めようと主題を設定。

主体的、協働的に書く活動や実生活に生きる言葉の力を育む読みの指導など、4部会ごとにテーマを設けて実践研究を深めた。児童が国語科で学んだ主体的、協働的な言語活動の成果を他教科や日常生活に生かせるような授業の在り方を探った。

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