【連載】学級経営の基礎基本 縦糸と横糸のルール 1 友達先生では授業は成立しない

元横浜市立小学校教諭 野中伸行

 

1カ月で80%が決まる! 1カ月が勝負!!
私は繰り返し、何度でも声高に主張している。この4月の1カ月で、「学級づくり」の80%が決まってしまうからである。のんびりと過ごしてしまうと、あとで地獄を見る思いになる。「そんなに大切な時期に、何をすればいいのか」ということになる。
やらなければいけないことは、とりあえず2つ。

1つ目は、子どもたちとの「関係づくり」。2つ目は、学級の仕組みづくり。この2つに全力を尽くさなければいけない。
今、若い先生たちの学級が荒れている。原因は、ただ1つ。子どもたちと快い「仲良し友達先生」になろうとするところにある。子どもたちに嫌われたくないという気持ちから「優しく、優しく」接する。そのつけが、5月や6月頃にやってくる。教室が乱れ、しょっちゅうもめごとが起こる。授業の成立が大変になるのだ。

「子どもたちと仲良くして、どこがいけないのですか」と反論されそうだ。担任は、友達ではなく、学級をリードしていく「教師」であるという点を忘れているためである。教室は、教師と子どもたちが仲良くする「場」ではない。きちんと「学び」を成立させていく場でなければいけない。そのためには、教室が「秩序」だった場所として成立する必要がある。

まず、そのような場を作るために、教師と児童生徒の「関係づくり」が必要なのだ。これが1つ目の課題。私たちは「織物づくり」に例えて、縦糸と横糸を張ることを提唱している。「縦糸」は、教師と児童生徒の上下の関係を作ることになる。子どもたちの前に毅然として立ち、適切な「指示」を出し、必要な場合は「叱る」。「学び」は、上下の関係でなければ成就しない。「織物」がまず縦糸を張るのと同じように、「関係づくり」も「縦糸」を張るのが、まず最初の課題になる。1カ月は、どこでどんな縦糸を張っていこうかと意識するのが大切である。

しかし、「縦糸」だけでは関係づくりは成り立たない。必ず「横糸」張りが必要になる。「横糸」で子どもたちと心の通じ合いをする。
子どもたちと遊んだり、笑い合ったり、そして褒め、励ましたりして通じ合いをしていく。最初は、教師と児童生徒の横糸張りから始まり、そして、児童生徒同士の横糸張りに進んでいく。横糸張りは、数多い。

「縦糸」と「横糸」は、互いに相矛盾するものであるが、しかし、この2つを同時に、バランス良く張っていくことが、より良き「関係づくり」になる。1カ月の勝負は、まずこの「関係づくり」ができるかどうかにかかっている。

1カ月が勝負!! 何度も強調したい。

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