【連載】新聞学習とアクティブ・ラーニング 3 テレビ欄も活用しよう

東京都立青山高校主幹教諭 本杉宏志

 

先月は新聞を活用した学習(NIE)を始めるにあたって参考になることを4つ紹介しました((1)無理せず、細く長く続けてください(2)生の新聞を教室に持っていってください。新聞を比較してみましょう(事実はひとつなのに、どうして)(4)各社のホームページを見てみましょう)。今回はその続きです。

(5)テレビ・ラジオ欄も活用できます。

最近は、新聞をとっていない家庭が多くなっているためか、新聞でテレビ欄やラジオ欄を見たことのない生徒もいます。テレビ欄を見れば、今、どんなニュースが話題になっているかが簡単に分かります。またNHKが放映している「おかあさんといっしょ」と「おとうさんといっしょ」という番組の放映日をテレビ欄を使って調べさせてみてもおもしろいと思います。「おとうさんといっしょ」が放送されるのはなぜ日曜日なのでしょうか。こんなことから「性別役割分業」の問題などを考えさせる授業展開ができます。

(6)学校司書にも協力してもらいましょう。

多くの学校では、新聞は図書館にあるのではないでしょうか。学校司書に協力してもらうことにより、NIEはやりやすくなります。授業で使う新聞を用意してもらうこともできます。図書館には生徒が自由に使えるパソコンがあります。パソコンで新聞社のデータベースにアクセスしていろいろな新聞が読めたら最高です。

(7)地方紙も活用しよう。

平成26年12月の衆議院議員選挙を思い出してみてください。全国的には与党が圧勝するのですが、沖縄は全選挙区とも与党が敗北しました。選挙結果を伝える1面の見出しは中央紙と沖縄の地方紙では見事に違っていました。このような時には、ぜひ、中央紙と地方紙を読み比べさせてみましょう。なぜ、そうなったのか考えさせることで「沖縄の基地問題」などを現地の視点に立って考えることができると思います。この事例は連載でも詳しく紹介する予定です。

(8)出前授業もお願いしてみましょう。

日本史研究に大きな衝撃を与えた「旧石器捏造事件」(平成12年)を覚えている人も多いかと思います。この事件は、ある新聞社がスクープするのですが、このスクープに関わった記者に何回か来ていただいて話をしてもらったことがあります。臨場感あふれる話に生徒は聴き入っていました。

テーマが決まったら、遠慮なく新聞社に相談してみてください。多くの新聞社が出前授業をやっていますので、都合さえつけば担当の記者などを派遣してくれると思います。ほとんどの場合、費用は発生しません。

(9)職員室でNIEを実践しよう。

これは、ある小学校の校長先生が主張していることなのですが、教員がまず率先して新聞を読み情報交換をしましょう。一人ひとりが何紙も読むことはできません。多くの先生が新聞を読み、「この新聞では……」「○○新聞では……」といったように情報交換できれば、そこから新たな新聞教材が生まれるかもしれません。

(10)そして最後に先生が「新聞大好き人間」になって研究会などにも行きましょう。

学校は多忙で大変かもしれませんが、各地域でNIEの研究会が活発に行われるようになってきています。各都道府県のNIE推進協議会に連絡すれば、研究会の日時やアドバイザーの情報を教えてくれます。
さあ、いよいよ実践です。次回からは、実践事例を紹介していきたいと思います。

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