【連載】学級経営の基礎基本 縦糸と横糸のルール 6 クラス8割を味方にする

元横浜市立小学校教諭 野中信行

 

「クラス8割の子どもたち」を味方にする。

これができたならば、クラスは安泰である。学級経営がうまい先生たちは、これができている。だから、クラスは安定する。その手立てを考えることが大切。

受け持ってすぐの子どもたちは「群れ」の状態。でも、その子どもたちはだいたい「2対6対2の法則」で構成されている。

最初の「2割」は、真面目な子どもたち。中心になって学級を引っ張っていく。「6割」は中間派。最初は静かに座っている。

そして、最後の「2割」がやんちゃな子どもたち。なかなか前向きになれない子どもたちが多い。その中の2、3人が「超やんちゃ」な子どもになる。

この法則を知らない先生が、最初に取る手立ては、この「超やんちゃ」への対応。「この子どもたちをうまくクラスへ引き入れていければ、このクラスは安泰だ!」と。ここが「決め手」と考える。だから、しょっちゅう注意し、叱り、あるいはほめたり、励ましたり。しつこく指導する。でも、うまくいかない。かえって反発する。

そうしているうちに、その「超やんちゃ」グループが2、3人から7、8人へと膨れ上がっている。クラスは完全に機能不全の「荒れ」状態。

荒れるクラスは、だいたいこのような過程を経ている。

何が問題なのか。「決め手」を間違えているのだ。「決め手」は、「超やんちゃ」ではなく、最初は静かに座っている「6割」だということ。これが分かっていない。この「6割」が、真面目派の「2割」に引き寄せられるか、あるいは「2割」のやんちゃに引っ張られるか、これが重要な岐路になる。

もちろん、真面目派に引き寄せて、「クラス8割の子どもたち」を味方につけることができれば、1年間は安泰になる。安定した学級経営ができる。

そのためにどうするか。最初にやるのが「8割の子どもたち」が強く願っていることを実現すること。これである。彼らの強い願いは、絶対に言葉に出てこない。

それは何か。彼らは、「このクラスを安心・安全な居場所にしてほしい」「それができる頼りがいのある先生であってほしい」と願っている。

その願いを1学期の間に実現できただろうか。真面目派の「2割」が中心になってクラスは動いているだろうか。「2割」のやんちゃたちももう「8割」と一緒になって活動しているだろうか。「超やんちゃな子ども」は、目立ってはいるが、いつのまにかクラスに包み込まれているだろうか。

できていないならば、2学期の最初は、ここから再出発することである。「8割の子どもたち」を味方することこそが、「学級づくり」の中心の目標であることを考え直してほしい。

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