【連載】学び合いで実現するアクティブ・ラーニング 第6回 スーパーグローバル大学

上越教育大学教職大学院教授 西川純

 

入試制度が変わり、それに対応するのは大変だと思うのは、高校教師ばかりではありません。大学教師も同じです。できれば今まで通りの試験制度を維持し、大学入試センターのテストに多くを頼りたいと思います。従って、大学も「やったふり」をする危険性があります。

平成24年にスーパーグローバル大学創世支援事業が始まりました。

わが国の高等教育の国際競争力の向上を目的に、海外の卓越した大学との連携や大学改革によって徹底した国際化を進める、世界レベルの教育研究を行うトップ大学や国際化を牽引するグローバル大学に対し、制度改革と組み合わせて重点支援を行うのを目的とする事業です。具体的には、世界大学ランキングトップ100を目指す力のある、世界レベルの教育研究を行うトップ大学をトップ型として大体10大学を選び、約5億円の予算をつけます。

またこれまでの実績を基にさらに先導的試行に挑戦し、わが国の社会のグローバル化を牽引する大学をグローバル化牽引型として大体20大学を選び、2、3億円の予算をつけます。

平成26年度はトップ型として、北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京医科歯科大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、広島大学、九州大学、慶應義塾大学、早稲田大学の13大学が選ばれました。

またグローバル化牽引型として、千葉大学、東京外国語大学、東京芸術大学、長岡技術科学大学、金沢大学、豊橋技術科学大学、京都工芸繊維大学、奈良先端科学技術大学院大学、岡山大学、熊本大学、国際教養大学、会津大学、国際基督教大学、芝浦工業大学、上智大学、東洋大学、法政大学、明治大学、立教大学、創価大学、国際大学、立命館大学、関西学院大学、立命館アジア太平洋大学の24大学が選ばれました。

このスーパーグローバル大学に選ばれる選定基準が公開されています。紙面の関係で割愛しますが、ネットで公開されていますので、ぜひご覧ください。そこから見える文部科学省の目指す大学とは、アイビーリーグの大学です。即ち、留学生や外国人教師が多くいて、膨大な課題図書を読むのを事前に求められ、講義では学生同士が議論する。その議論の質によって評価が決まる教育です。当然、そこでは英語が重要なコミュニケーションツールになります。

では、今の高校生に、そのような授業が耐えられるでしょうか。おそらく、耐えられません。しかし、上記の大学はそのような授業をしなければならないのです。だから、そのような授業に耐えられる生徒を選抜する大学独自のテストを課します。従って、アクティブ・ラーニングから逃れることができないのです。

詳細は『2020年激変する大学受験』(学陽書房)、『アクティブ・ラーニング入門』(明治図書)をお読みください。

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