【連載】若手教師講座 授業づくり・学校づくり 第4回 授業づくり・学級づくりの基礎基本④

監修 (一財)総合初等教育研究所 梶井貢
担当 東京都小平市立小平第六小学校 栗原由紀子
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子供が生き生きする学習ルールは
私語を防ぐ動機づけの仕掛けを

現行の学習指導要領では「確かな学力」の育成が強調され、学校現場では新任教師も授業研究会に熱心に参加しています。ただ、その一方で、せっかく研究仲間と検討して作成した学習指導案でも、学級の状態によって授業をうまく展開できない状況が生まれてくる場合もあります。先日、ある教科の研究授業をすることになった新任教師のA先生が職員室で、下のような内容を学年主任に相談していました。

▽子供たちが学ぶ意欲をもって学習に臨むためには、どのようなことに気を付けて授業を進めたらよいのかポイントを知りたい。
▽子供たちの私語が目立ち、学びが深まらないことがある。どう対処したらよいか。
ケース1

これまで研修の一環として、他校の先生や同僚の授業をいくつか参観してきました。学年や授業者によって子供たちの様子はずいぶん異なる印象があります。例えば、教員の話は聞いていても、終始子供が受け身的な授業もあれば、子供自らが生き生きと学習に取り組む授業もありました。私はもちろん、後者のような授業づくりを目指したいのですが、そもそもどのような指導をしていけば、そのような授業が展開できるのか分からないでいます。
対策を学ぼう
対策1
安心できる学級風土をつくる

子供一人ひとりが学ぶ意欲をもち、関わり合いながら学習を深めていく授業を展開していくためには、その前提として安心できる学級風土が必要です。子供たちが安心できる学級とは、対人関係や集団生活を営む上でのルールが定着している学級です。その上で、子供同士がさまざまに交流し、協力し合える親和的な学級です。また、教員は一人ひとり指導の仕方に持ち味があります。まずは、自己の指導を振り返り、その傾向を把握するようにしましょう。そして、指導性と受容性をバランスよく発揮しながら、子供に対応していくようにしましょう。

自己の指導の傾向を振り返る
◇あなたは強い指導性発揮 Or 細やかな気遣い型?

授業の雰囲気を生み出す要因の一つに教員自身の指導の傾向が深く関係しています。大きく分けて教員は強い指導性と細やかな気配りの二つを機能させて指導しています。ただ、このバランスは教員一人ひとり異なり、教員自身の授業スタイルや子供たちの学びのスタイルにも影響を及ぼしています。

ケース2

私の授業ではたくさんの子供たちが発言をします。当初は、こうした授業は活発でよいと思っていたのですが、子供たちの様子をよく見ると、学習に関係ない話や冗談が目立ちます。また、集中力の維持が難しい子供の姿も見られます。どのように対応したらよいでしょうか。

p20160929_01-01対策を学ぼう
対策2
知的欲求を刺激する学習内容で

子供を学習に対して意欲的にするには、いくつかの動機付けがあります。例えば、学習内容が知的欲求を刺激して面白いこと、学習活動が楽しいこと、試験の合格など達成したい目的のために学習する必要感を高めることなどです。授業を計画する際に、こうした動機付けにつながる仕掛けを検討し、発問や言葉かけ、資料提示、学習活動等に意図的に組み込むようにしましょう。そして、授業の構成やリズム、テンポが子供たちの状況に適したものになっているかについても見直してみましょう。

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心の教育を大切にしよう

新任教師のBさんから、子供同士のトラブルが発生したときになかなか折り合いがつけられないとの相談を受けました。この先生は、子供同士がより交流を深め、心理的な結びつきを強めたいと考えていますが、どのようなことを心がけたらよいか悩んでいるようです。

ケース3

子供同士が衝突したときに両者の間に入ってトラブルを解消しようとするのですが、話し合いの後も子供たちはぎこちない関係のままでいます。両者の気持ちをすっきりさせるには、どうしたらよいでしょうか。

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対策3
気持ちを代弁し理解を促す

トラブルの中で見られた行動だけを取り上げて叱責したり、単純に謝り合って終わらせたりすると衝突した子供の中に納得感が得られないばかりか、さらに関係が悪化する場合もあります。トラブルを早く解決させたい気持ちは理解できますが、トラブルの原因とそのときの子供の気持ちを丁寧に聞き出し、ときには子供の気持ちを代弁しながら互いの理解を促すことを心がけましょう。

また、このやりとりを周囲の子供たちも見ています。トラブルが解決した際には、その原因を説明したり、解決できたことそのものを認めたりしながら、トラブルを起こした子供たちを受け入れられるような雰囲気をつくりましょう。

ケース4

普段から特定の子供としか関わらず、なかなか友達の輪を広げない子供たちがいます。教師が決めた小グループの活動や話し合いの場を設けてもうまくいきません。もめごとが起き課題が終わらなかったり、小競り合いが始まったりして、かえって不安や不満をつのらせてしまう場合があります。

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対策4
心地よい交流の体験を

子供同士が仲良く関わる学級にするには、心地よい交流の体験を積み重ねていくことが大切です。まずはシンプルな課題を設定し、協力し合って達成する成功体験を味わえるようにしましょう。例えば、3、4人程度のグループ内で一文ずつ音読のリレーをしたり、簡単なゲームを共に楽しんだりすることで打ち解け合えるようになります。また、小グループの話し合いの際は、話し合いの手順や役割分担、目的や内容を明確にしておくとスムーズに進めることができます。

活動後には、振り返りの時間をとり、互いのよさを認め合い、さらによりよくするにはどのようにしたらよいか前向きに検討する場を設けます。

こうすることによって、子供一人ひとりが自信をもち、交流の楽しさを味わい、次の活動への見通しをもつことができます。

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