朝の読書が10年近くの伝統に 名古屋市立津賀田中学校

朝読は静寂の時に包まれる
朝読は静寂の時に包まれる

本で心が耕される
PTAも図書活動に力添え

名古屋市立津賀田中学校(笠島修校長)は、同市瑞穂区の中央部に位置し、近隣にはパロマ瑞穂スポーツパークをはじめ、各種公共施設や由緒ある神社仏閣など、数多くの史跡が点在している。歴史を感じさせる町並みと近代的な高層マンションの両方が調和した校区となっている。

◇平成10年度から朝読◇

「自ら学び自ら考える力の育成を図る」。平成10年度の学校努力目標に沿って、本校は週間課程表に毎朝10分間の読書タイムを設けた。今では、午前8時半のチャイム前から、多くの生徒が持参した図書を黙々と読み始める。

この伝統は、新1年生にも自然と受け継がれ、4月半ばには全校10分余の静寂のひとときが流れる。教師も生徒とともに読書を楽しむ。式日や行事、テスト日以外は330余人が、お気に入りの1冊を読みふけっている。

◇PTAも力添え◇

この朝読は、PTAにも徐々に伝わり、生徒が少しでも読書に親しむ機会を増やせればとの目的で、図書ボランティア活動が平成15年度からスタートした。当時のPTA有志と生徒の図書委員会とがタイアップして活動が始まった。図書ボランティアは、本の貸し出し・返却の事務だけではなく、図書の整理や修繕、お薦め図書の紹介ポップの作成、購入図書の検討などを図書委員会や司書教諭とともに継続してきた。

◇生活アンケート◇

全国学力・学習状況調査では、手前味噌ではあるが、過去3年間の「読書」にかかわる項目、「普段一日あたりどれくらいの時間読書するか」「読書は好きか」については、他の項目に比べて極めて良好な結果が得られている。日々の継続が力に変換され、良い本によって心が耕される。そんな環境が今後も受け継がれていくのを願ってやまない。

また毎年、年度末には保護者アンケートを実施している。「学校は子供に読書が定着するように努めている」の項目には、90%以上の保護者が、当てはまるかやや当てはまると回答している。この数字は、年々少しずつ高まっている。

◇コミュニケーション能力の向上を目指す◇

朝読効果で、生徒たちは落ち着いた生活を送っている。朝の10分間のルーティーンに自然と馴染んでいる。しかし、実際の生活を見ると、昨今のLINEなどSNSブームで、相手の顔を見ず、極めて短いメールやスタンプ類で意思の疎通をしている。ときにやり取りの行き違いや不十分なコミュニケーションが原因のトラブルも散見する。せっかくの読書効果も「相手を思いやる気持ち」に生かし切れていない。
そこで、努力目標を、日々の授業で「コミュニケーション能力を高める活動を取り入れた授業」とし、「分かりやすい授業」を目指した。

いまだ道半ばではあるが、修学旅行や野外活動行事の中で、友達との絆を深める姿を見かける機会が増えた。

同校=〒467-0823名古屋市瑞穂区津賀田町1-38/TEL052(841)1595。URL=http://www.tsukata-j.nagoya-c.ed.jp/

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