【連載】学級経営の基礎基本 縦糸と横糸のルール 8 トラブル解決鉄則5カ条

元横浜市立小学校教諭 野中信行

 

クラスの危機が訪れてくる月がある。「6月・11月・2月」と言われている。「魔の6月」に続いて11月もまたその危機が訪れてくる。

クラスではもめごとが頻発する。モグラ叩き状態で、その解決に追われる日々が続く。

特に、小学校高学年を担任する先生たちは、「女子のトラブル」解決は必須の課題になる。今、これに対応できなければ高学年を持てない。それだけ高学年担任は、「特別な仕事」を抱え込んでいることになる。

担任は、常に女子グループの動向に気を配る。いったんトラブルが発生したら、早めに双方の子供をそれぞれ呼ぶ。事態の状況をつかみ、最後に双方を呼び出し、問題点を明らかにして、「けんか両成敗」で決着をつける。このような方向で解決を図る。

彼らは、ほとんど解決能力を持っていない。狭い、自己中心の論理を振り回して、他方を非難する。その彼らに、もっと広い視野で互いにコミュニケーションを取ることを教えなければいけない。疲れる仕事だが、必ずしなければいけない。クラスが深刻な事態にならないためにも、必須の仕事である。

具体的にどのようにするのか。私は、「トラブル解決鉄則5カ条」という方法で対処した。

〈鉄則1〉トラブルの関係者を別々に呼ぶこと。えてして、トラブルの両者を呼ぶことがある。目配せをしたり、強者が言い張って弱者を黙らせたりする。それを避けなければならない。

〈鉄則2〉最初に伝えることがある。「最初にうそをつくと、次から次にうそをつかなければならず、大変です」「やったことはやったと正直に言った方が絶対にいいです。先生は、あなたが正直に言ってくれることを信じています」

〈鉄則3〉理由ではなく、状況に注目。子供から状況を聞き出しているとき、「どうしてそんなことをしたの」と理由だけに注目して聞き出す場合が多くなる。注意しよう。大切なのは、いつ、どこで、誰が、誰と、どのような理由でトラブルになったのかという状況をくわしく聞き出すことである。

〈鉄則4〉同情を示すこと。一方的に片方が悪い場合も、きちんと話を聞き、きちんと同情を示す。「あなたがそこで怒ったのはよく分かります」と。ここで担任への信頼が増す。

〈鉄則5〉けんか両成敗で決着。問題が明らかになったら、双方を呼んで、それぞれが問題だったことを発表させ、互いに謝る。一方的に片方が悪い場合でも、けんか両成敗にしておいた方がいい。今後のためである。

このトラブル解決法はあらゆるトラブルに適用できる。

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