【連載】ダウンしないため / してしまったら 8 愚痴の言い合い後が大切

公立学校共済組合近畿中央病院メンタルヘルスケア・センター
副センター長 井上麻紀

 

同僚が休業すると、「分かっていても、声をかける時間も余裕もなかった」との声を、よく耳にします。みんなが毎日精一杯で勤務する中、そういう状況はあると思います。本人も、「みんな頑張っているのに、自分だけ頑張れないなんて恥ずかしくて相談できなかった」とおっしゃいます。

普段から、ほんの一言でいいですから、互いに軽い愚痴や弱音が吐ける職員室を目指すのが、大切だと思います。職員のメンタルヘルス維持と、後々いろいろな問題に当たる具体策のヒントを見いだすのが目的です。軽く、互いに、がポイントです。

愚痴を言って、メンタルヘルス対策につながるのか。もちろん、お腹に溜めずに話せる人がいるのが、健康に過ごすポイントです。大事なのは、愚痴を言った後です。

人間はよくできていて、大抵の人は、愚痴を言った後、軽い罪悪感を感じます。「で、言いたいことを言ったけど、どうしようかな?」と、次につながる方法を見つけよう、もう少し頑張ってみようとの心の動きが起こります。何人かで愚痴を言い合うと、その中には、問題解決に有効な情報を持っている人がいます。本人も気付かないままです。「あ、それ知らなかった。それ使ってみようか?」と。軽い愚痴は、意外と生産性があります。

ただし、違和感を口にしたり愚痴を言ったりするのは”互いに”言い合えないと、駄目です。いつも同じ人が愚痴を言い、同じ人が聞き役に回るのは、聞き手のストレスにつながります。いつもアウトプットばかりの人からは、少し距離を置くのをお勧めします。

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