【連載】こころ元気エクササイズ 若手教師編 第69回 心の栄養ボトルを満たす

メンタルトレーナー 加藤史子

 

先生方向けの研修をしていると、心がとても疲れている先生たちに出会います。

先日は、「職員室で話す言葉はネガティブワードばかりで、ポジティブな言葉を言うと浮いてしまうのですが、そんなときはどうしたらいいですか」という質問をいただきました。周りの先生方も心の栄養ボトルが枯渇しているのかもしれません。

私たちがネガティブな言葉を発したくなるときには、心の栄養ボトルの栄養が枯渇しています。心の栄養ボトルが枯渇すると、やる気が低下して文句ばかり言いたくなります。人に八つ当たりしたくなったり、誰かを攻撃したくなったりします。傷つきやすくなります。壁やごみ箱など物にあたる人もいます。自分自身を傷つけたくなる人もいます。髪の毛を抜いたりするケースもあります。食べ物をたくさん食べて、満たされない心を満たそうとする人もいます。逆に食べないことで心のSOSを訴えている人もいます。お酒や薬に依存する人やギャンブルに依存する人、問題行動を取ってしまう人もいます。

心の栄養は必要なものなのですが、心の栄養を満たせない職場や家庭環境の人もいるのです。どうしたら心の栄養不足を解消し、心に栄養を与え、心を満たすことができるのか。具体的な方法を知らないと、改善するのが難しいです。そこで、心の栄養を満たすために何ができるのかを示します。
 
心の栄養になるのは、「ストローク」と呼ばれるものです。「自分で自分を認める働きかけと誰かから認めてもらう」ことが、心の栄養になります。ねぎらってもらったり、感謝されたり、優しくされたりすると、うれしくなって心がどんどん満たされていきます。

このストローク環境を整えるためには、(1)自分で自分をねぎらい褒める(2)ねぎらってくれたりうれしくなるような言葉を言ってくれたりする人の近くに行く(3)自分が発信したものと同じ質のものが返ってくるので、自分から感謝や応援などのストロークを日ごろから発信しておく。これらによって、巡り巡って自分にもたくさんのストロークが返ってきます。

せっかくのストロークが来ても、「いえいえそんな、まだまだです」というように謙遜して受け取らないでいると、いつまでたっても自分の心に栄養が貯まりませんので、欲しい言葉をいただいたときには、「ありがとうございます。うれしいです」と受け取る練習をしていくのも大切です。

他にも、欲しいストロークは要求してもいいのです。例えば、「今ここのところが大変なので、この部分をこのように手伝っていただけますか」とお願いする自分を許してもいいのです。そしてもし、欲しくない言葉が来たときは、全てを受け取る必要はありません。受け取ったふりをしながら、うまくスルーする自分も許してあげましょう。

そんなふうにしながら、心の栄養は自分で満たすことができます。心の栄養状態のバランスを取っていくことができるのです。まずは自分自身の心を満たし、自然と笑顔になれる時間を増やしていきましょう。先生が笑顔なら子供たちはもっと笑顔になっていきますよ。

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