【連載】若手教師講座 授業づくり・学校づくり 第8回 授業づくり・学級づくりの基礎基本⑧

監修(一財)総合初等教育研究所 梶井貢
担当 東京都青梅市立第二小学校 松井優子
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子供と心の通い合った授業を目指して

希望とやりがいに燃えて教師になりました。日々子供たちと向き合い、一生懸命に授業をしているのですが、最近、何だか子供たちとの間に溝を感じます。発問をしたり、課題を投げかけたりしても反応が薄く、意欲が感じられません。どうしたら、心の通い合った授業をつくることができるのでしょうか。

▽授業に集中しない子供がいます。前向きに取り組ませるにはどうしたらよいでしょうか。

▽授業で答えるのは、いつも同じ子供ばかり。全員参加の授業にするポイントを教えてください。

ケース1

授業に集中できず、話を聞いていなかったり、ノートに絵をかいていたりする子供がいます。声をかけると取り組むのですが、意欲が見られません。どうしたら、前向きに学習に取り組むようになるのでしょうか。

対策1

授業のベースとなるのは子供との信頼関係です。少し遠回りに感じるかもしれませんが、休み時間や給食、掃除の時間、また、放課後などを一緒に過ごし、意図的にコミュニケーションをとって、心の交流を図りましょう。そうすれば、授業でも自然と問い掛けや指示に反応するようになります。

子供は、「何をするのか分からない」「やり方が分からない」「おもしろくない」「面倒くさい」——そんなことを思っているのかもしれません。あっ、と思わせる導入や、やってみたいなと思わせるモデルを示すことも一つの工夫です。課題解決までの手順を図等を用いて分かりやすく提示しましょう。学習の必然性とやり方さえ分かれば、子供は動き出します。そのやる気が持続するように、途中途中で声をかけ、がんばりを認めたり褒めたりと前向きに評価していくとよいでしょう。

ケース2

授業で発問をしても、答えるのはいつも一部の子供ばかりで、みんなで授業をしている感じがしません。「間違えてもいい」と発言を促しますが、うまくいきません。どうしたら、全員参加の授業ができるのでしょうか。

対策2

発言をしない理由は、次のようにいくつかあります。(1)自分の考えや答えに自信がない(2)発言をしたいが勇気がない(3)自分が発言しなくても授業は進む——などです。

どのような理由があっても、「発言しなくてはならない」場面を作り、その発言したことを価値付け、褒めることで自信をもたせていくと、子供は鍛えられていきます。

その方法の1つとして、「全員発言」があります。みんなの声で授業を作っていくという意識を持たせ、名前磁石などを使って発言を板書していきます。自分の名前が黒板に掲げられることによって、授業に参加した足跡が残ります。教師側にとっては、誰がまだ発言していないかが分かります。そして、授業の最後には必ず振り返りをし、子供達の発言を関係付け、みんなで作った授業であることを確認します。

板書例
板書例

 

それでも、最初は発言できない子供もいるでしょう。そんなときは、「○○さんと同じです」でも構いません。友達の横に名前磁石を貼ってあげましょう。友達の発言をよく聞いていたこと、自分の考えを表明したことを褒めてあげます。

どんな意見でも、無駄なものはありません。教師がその発言をどう取り上げるか、どう評価して返すかによって、発言への意欲は変わってきます。子供たち同士の、そして、教師と子供たちとの関係がつながり、深まっていく、そんな授業を作っていきましょう。

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多すぎる事務仕事をうまくこなすには

さぼっているわけでもないのに、仕事がどんどんたまっていき、いつまでも終わりません。毎日遅くまで仕事をし、休日出勤もしているので、自分の時間がほとんど削られています。どうしたら、効率よく仕事ができるのでしょうか。

ケース3

テストの丸付け、ノートのチェック、教室の掲示物の作成、学級通信の作成……と毎日やらなければならないことが山積みです。気がつけば、時計は夜の9時を指していることもあります。どれも丁寧にやりたいのですが、時間が足りません。

対策3

子供たちに直接関わることは手を抜きたくないですよね。その代わり、やり方を変えてみてはどうでしょうか。工夫するので仕事の効率があがります。

(1)テストの採点は授業時間内にする

テストが終わった人から静かに並びます。その場で採点することで、間違いのポイントを指摘するなど個別指導もできます。

(2)ノートのチェックはその場で行う

授業中の机間巡視のときに、声を掛けたりスタンプを押したりしていきます。いくつかのスタンプを用意しておくと評価しやすいです。また、授業後に出席番号順にページを開いて集めます。休み時間やちょっとした時間を使ってよいところにサイドラインを引いたり、スタンプを押したりします。コメントしたいノートは、別にしておいて返却時に声をかけます。こうすれば、毎日負担なくノートチェックができ、子供の状態を把握できます。

(3)学級通信の内容は、即メモを

学級通信に何を書こうかな、そう考えるだけで時間がかかります。授業のこと、休み時間のこと、生活のことなど、気付いたときにメモをとっておきます。また、教室にパソコンを置いておき、すぐに打っておくのもよいでしょう。それが、下書きとなり、短い時間で作成できます。

ケース4

学級事務や校務分掌の仕事、アンケートの集計や会計処理、そして、研究授業の準備とやることがたくさんあり、どれから手をつけたらよいか分かりません。いつも、やることに追われている気がします。

対策4

やることがいっぱいあると、頭の中もいっぱいになってしまいます。書き出して整理すると、すっきりしてきます。

(1)「1週間のやること」をリスト化する

曜日ごとにやることを具体的にメモしていきます。スケジュールに合わせて、軽重をつけることもできます。そして、「今日やること」が追加されれば、何かを明日以降に回すのも一手です。1日が終わったときに、仕事をやり終えた充実感を味わうことが大切です。

(2)すぐにできることは、その場でやる

簡単な仕事でも、やらなくてはと思っているだけで負担になるものです。そういう仕事は、たとえ締め切りが先であろうと、その場でやってしまいます。不思議と、能率よく終わってしまいます。できることから処理し、負担感を減らしていきましょう。

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