【連載】学級経営の基礎基本 縦糸と横糸のルール 11 会社活動で集団を動かす

元横浜市立小学校教諭 野中信行

 

教室での子供たちの活動には2つある。

1つは、教室の日常を支えるための当番活動。もう1つは、教室の文化活動としての係活動である。しかし、多くの教室では、これらがごちゃまぜになっている。

黒板係と新聞係が一緒に係として決められている。黒板係は、日常当番として毎日毎時間活動してもらわなければ、日常が滞る。しかし、新聞係は、毎日活動する必要はない。ここに大きな違いがある。

これをごちゃまぜにしているから、真面目な子供しか活動しないことになってしまう。

当番活動は、一人一役でクラス全員が何かの仕事をする。35人いるならば、35通りの当番が必要。全員が毎日その仕事をきちんと成しとげるシステムを作り上げればいい。

大切なのは、係活動である。これは意外と軽視されてきたことではないか。教室で、単に「勉強をする」というだけでは「子供たちの共同体」が作れるはずはない。子供たち同士が互いにコミュニケーションを発揮して、横糸を張る(子供同士の心のつながり)取り組みが必要である。

かつて「法則化運動」というのがあって、そこではこの係活動を「会社活動」というネーミングで実践を提起していた。私のクラスでも、その「会社活動」として「新聞会社」「バースデー会社」「将棋会社」「トランプ会社」「ビデオ会社」などが存在した。活動は、毎日の給食の配膳中の10分間。教室の後ろで静かに活動していいという条件。

会社活動の約束は、次のようなもの。

(1)3人以上の集まりで会社は作ることができる(作りたい会社ができたら、先生に申し出なくてはならない)
(2)会社を辞めるときも、先生に申し出なくてはならない
(3)会社は、2つまで所属していい。どこか1つに所属するようにする
(4)会社は、自分たちで楽しむだけでなく、クラスのみんなが楽しめるように2カ月に1回は大会を開く必要がある。

この会社活動は、子供同士のコミュニケーションを活発にするのが大きな目的である。そして、大会を開くことで子供たちの企画力、動員力などが鍛えられる。先生に頼らないで進めていくのが条件なので、子供たち同士の自主管理能力が付いていく。

この会社活動で、今まで目立って活動していない子供に、リーダー性が付いて、積極的に動いていくことができるようになった。そして、何よりも自分たちで「集団」を動かしていく力が子供たちに付いたのである。

詳しくは『学級経営力を高める3・7・30の法則』(学事出版)を参考にしてほしい。

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