【連載】ダウンしないため / してしまったら 11 慣らし勤務から始める

公立学校共済組合近畿中央病院メンタルヘルスケア・センター
副センター長 井上麻紀

 

復帰を目指している方へ

休業中の教員は、4月の区切りを目指して復帰する方が多いです。

本来は、業務の一番忙しいときではなく、1学期を終えた8月あたりからの復帰が安全です。まだ授業のない時期に復帰して、慣らし的勤務ができると、その後がスムーズです。

復帰の時期は、薬を飲んでいてもいいので、週の半分ほどはぐっすり眠れている、活字が読めて音をうるさく思わないのを基本として決めます。「職場のことさえなかったら、日常生活が普通に送れる状態」が、復帰を考える目安になります。

まずは、民間の病院で行っているリワーク支援プログラムを利用するのがよいでしょう。生活リズムができ、他の参加者と接し、自分の特徴を知れます。当院のように、なぜ休業に至ったか、今後どのように働いていくかを整理する時間を持てる施設もあります。「自分はこういったところがあって、ダウンした。今度はこうやって働いてみよう」という目算や意欲は、復帰者を助けます。

次は、現場での慣らし出勤です。主治医・所属長と相談の上、可能な慣らし勤務プランを立てます。

具体的には、(1)午前中の2時間程度(2)午後2時くらいまで時間を伸ばすか、時間帯は午前中のまま、行く回数を2日から3日に増やす(3)朝、定時に行くか、週3日午後2時程度まで(4)朝、定時に行き、定時に帰る日を1日含む——の4段階です。学校からの仕事と教材研究の両方あると、学校に居場所があるようです。

職員会議や、職員が集う公の行事などへの参加は、まだきついかもしれません。休業中なので、1人で責任を負えませんから、どなたかの指導の下で動いていただきます。

この期間で、どのくらいで自分は疲れて眠りにくくなるのかなどが分かりますから、主治医と相談して、薬を体調に合わせる時期でもあります。復帰時は、ストレス付加量が今までと違うので、一時的に薬が増える時期でもあります。定期的な通院や今まで行っていたカウンセリングなどには通うようにしましょう。

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