【連載】ダウンしないため / してしまったら 12 復帰職員を迎えるとき

公立学校共済組合近畿中央病院メンタルヘルスケア・センター
副センター長 井上麻紀

 

同僚・管理職として

休業中の教職員の中には、4月復帰を目指して職場での慣らし出勤を始めた方がおられると思います。同僚として、どんなことができるでしょうか。現場は忙しく、復帰者にばかり手厚くしていられないのも、本音のひとつだろうと思います。そして同時に、どう接すればいいのか、声掛けは、といったことを心配する声も多いのが現実です。

復帰する教職員にとっては、同僚が挨拶をして普通に接してくれるというのが、それだけでとてもうれしい出来事になります。多くは、迷惑をかけた、取り返すべく一生懸命働こう(気負いすぎが命取りになる場合もありますが)と思っています。

同僚として一番いいのは、必要な配慮は理解した上で、できるだけ普通に接することです。会えば普通に挨拶をし、必要な配慮が何になるかは一人ひとり違うため、管理職の役割が重要になります。管理職は、復帰者にとって必要な配慮は次のようなところで、その訳はこういうことだというのを、事前に職員に話しておきましょう。

全員に詳しく話すよりも、復帰者が実際に接する学年の職員、教科や分掌などで一緒に組む職員、心配や迷惑を掛けるかもしれない職員に事情を伝えます。

例としては、一般的に精神疾患での休業者は睡眠が確保できないと再発する場合が多いため、復帰1年目は、睡眠を確保できるような配慮をします。例えば、可能であれば担任を外す、部活動の主顧問を持たせず、土・日曜日に睡眠確保ができるようにする、定時で帰らせ1日の興奮を取ってから眠れるようにするなどです。

これらは、復帰1年程度、周囲に説明して理解を得ておく、可能ならばその分の仕事を減らすか質を落とすかという対応をしてもらえたら、全国で多くの復帰者やその分のフォローをする職員の疲労度が下がります。

誰でも病気になります。長時間労働を行政が問題視しはじめている中で、学校レベルでカットできることを思い切って考えていってもらえればと思います。(おわり)

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