「チーム学校」構築論 SNSでつなぐ教育の場(1)学校のICT活用に新提案

eye-catch_1024-768_onishi埼玉県越谷市立平方中学校校長 大西久雄

学校のICT活用に新提案

情報化の進展に伴い、大人はもとより多くの子供にもスマホ・ネットが浸透し、もはや生活インフラと化している。スマホ使用を校内で禁止している学校は多いが、校外での使用の歯止めは困難で、現実的ではないのが気付かれ始めている。

教育活動におけるICT活用総合構想(簡易版)
教育活動におけるICT活用総合構想(簡易版)

これからの社会を見据えて、子供も大人もスマホやネットを正しく有効に活用する態度やスキルを身に付ける方向に、意識を変革する必要があると考えている。

また教員もそうした背景を理解し、スマホやネットを支えるICTを、授業だけで活用して満足している時代ではないのを自覚する必要がある。

日々の教育活動でICTを多面的に活用しながら、その良さや危険性を子供たちに涵養し、啓発・指導していく発想が大事と考え、本校では「教育活動におけるICT活用総合構想」を2年前から設定し、実践を試みている。この構想をベースとした取り組みについて7回に分けて連載する。

この総合構想は、学校教育に関わる教師、生徒、保護者・地域を3つのカテゴリーに分け、教育活動の中で現在の生活実態に即したICTとの関わり方にアプローチしていこうとの試みである。簡単に言えば、教員や保護者・地域がICTを正しく、有効に活用する姿、実践を生徒に提示し、生徒にもその良さや有効性を体感させると同時に、情報モラルやリテラシーをきちんと啓発・指導していく構想である。

そのキーワードは「自制」と「促進」。年齢が上がるにつれて親の子供へのコントロールが難しくなるのは世の常である。スマホやネットも同様で、自分でコントロールする力がどうしても必要になる。

それを早いうちから身に付けるには、意図的で計画的な啓発・指導が必須である。また正しく使う場面で有効活用した体験や事例は、その力を支え、裏付けるものとなる。自らも体感することでグッド・ユーザーづくりを行うという意味での「促進」である。これは、何でも自由に使いなさいという放任や無責任な解放とは異なる。

2回目からは、各カテゴリーにおける取り組みを取り上げ、気持ち良く、安全に、そして生活を豊かに楽しくするICT活用を促進する実践について述べる。