職員室半径3メートルからの現場改革 主体的・対話的で深い学びに向けて(5)「外部」とつながる

eye-catch_1024-768_matsunaga学校法人桐蔭学園 国語科教諭 松永和也


最近、学外の人と教育に関する話題について話したのは、いつ、どんな人とですか? 意外に教育関係者よりも家族や友人の顔が浮かんだ人が多いかもしれません。ただの雑談に過ぎないような会話も、思いがけない気付きを与え、視野を広げてくれる大切なコミュニケーションです。

流動性の高い社会の中で臨機応変に生きる力を教員は生徒に求めています。ところが、変動を常に観察する目や判断を行動に移す身体を教員が持ち合わせているかというと、少なくとも私は自信がありません。特に私立学校の先生方は勤務地の移動が基本的にないため、外部に目が向く機会が少なく、「井の中の蛙大海を知らず」状態になってしまいがちです。そこで今回は本校が意識的に「外部」と連携をとっている事例を紹介します。

「外部」とのつながり方としては、私たちが外部に出るか、外部の方をお呼びするかです。

まず、前者は講演会、フォーラム、学習塾の教員向け研修、他校の授業見学など外部の研修に参加するものです。いずれの場合も約束していただきたいことがあります。それは、報告書を書いて終わりにしないでほしいということです。

さまざまな話を聞き勉強した気持ちになって満足してしまうのではなく、自分の教室に、職員室にどう落とし込めるかを考え、簡単にできて続けられるものでいいので、必ず行動に移してもらいたいのです。私は講演する側に立つこともありますが、参加していただいた人の明日からの仕事に行動レベルで影響を与えられなかったら失敗だと思ってお話ししています。

他方で、外部の方を内部に招き交流することもできます。各教科で大学の先生をお呼びしたり、ALの手法、評価法、反転授業、カリキュラムについてとテーマを決めて講師を招く場合もあります。

内部に招く研修の最大の利点は、多数の教員が同時に話を聞くことができ、その後の日常で共通認識として議論を深められる点です。少人数で外部に出かける場合も、報告書をメーリングリストで流すなど、得た知識を共有できる文化をつくりましょう。

また、本校は日常的に外部からの授業見学を受け入れており、年度ごとに公開研究会という授業参観と意見交換の場も設けています(今年度は10月28日に実施)。

学校が生徒にとっても教員にとっても「開かれた学びの場」であることを目指しています。皆さんもぜひ、本校にお越しいただき、情報交換しませんか?

次回は、改革を生徒の学びとつなげていきたいと思います。