明日からの授業が変わる! 主体的な学びの舞台裏(4)学び方を学ぶナビゲートを

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千代田区立九段中等教育学校主任教諭 須藤 祥代


前回は、情報を整理する方法、そしてノートテーキングについて紹介しました。今回は、発想法や記憶術の事例について示したいと思います。

まず、発想法です。自己紹介など、発表をするときに時間が余って何を話したらいいのか分からないケースがあります。その場合に使えるのが、発想力をアップするワークです。

発想力をアップするときに、ポイントとなるのが連想することです。文章を丸ごと覚えたりするのは大変ですが、単語であれば、連想で思い付きやすくなります。連想で出てきた言葉をつなげることで、スピーチなどの発表の際にも話しやすくなりますし、連想で思い出すので、メモに書いていないことも話せたり、時間がオーバーしそうであれば省いたりすることができます。

連想で発想力や記憶力をアップ
連想で発想力や記憶力をアップ

そして、記憶術です。これは、先ほどの発想法の連想を活用して行います。決められた分量の情報を、時間を区切って行いましょう。記憶したい情報をざっと見てグループ化させ、連想を使いながら記憶させます。そのときには、ヒントとなるイラストやイメージを書かせてもいいかもしれません。時間内にやりきるのを意識させましょう。

その後に暗記して、復元させます。最初は、教員がタイム・マネジメントをしながらナビゲートしてもいいでしょう。生徒は加速度的に学習していき、自然にできるようになります。ここで生徒から、「自分は勉強ができない」という思い込みを払拭させます。「できた!」を体験させて、少しでも自己受容感を上げることで、次の授業へのモチベーションにします。

すぐに復元するというポイントは、記憶の忘却曲線にも触れながら、復習の必要性と効果的な方法として生徒に伝えるのもいいでしょう。継続的な学び方の必要性を認識できると思います。そうすれば、生徒は自分で大きく成長していけます。

最終ゴールは高く設定してOKです。ただそこまでにたどり着く道のりは、スモールステップにした方がいいでしょう。年度当初や生徒の自己受容感が低い場合には、スモールステップで、できた実感を持たせることも大事です。あるいは、最初はフィードバックをしっかりさせてもいいでしょう。

授業を変えようとすると、最初が一番大変と感じます。「今の授業のままの方が楽なのかも。業務も多忙だし」と思うかもしれません。でも、生徒が自分でどんどん学ぶようになると、教員も生徒も知的好奇心が刺激されて楽しくなります。あっという間に充実した時間が過ぎてしまいます。その一歩目を踏み出してみましょう。