「チーム学校」構築論 SNSでつなぐ教育の場(9)SNSを活用して地域の良さをPR

埼玉県越谷市立平方中学校校長 大西久雄

知識や言語、PCをはじめとした道具を、人との関わりの中で使いこなしていく力、異集団の中でうまく関係を築く力、集団の中で自分を律し、自分を表現していく力、これらが21世紀型スキルと呼ばれる資質・能力だと言われている。

本校は、今後求められるこうした力の基盤をつくろうと、総合的な学習の時間や学校行事等の工夫改善を行ってきた。「交流・対話・発信」というキーコンセプトの下に、生徒たちが多様な人々と触れ合う中で、課題を解決するような機会を創出をしている。その中で、今回は1年生の総合的な学習の時間(以下、総合)の取り組みを紹介したい。

1年生の総合は、地域をテーマとしている。昨年度は、地域の危険な場所を中学生の視点で探し出した。小さな子供やお年寄りにとって優しくなく、かつ危ない場所を、実際に地域に出向いて調べ上げた。それを地区センター主催の生涯学習講座で地域住民に披露し、大変好評を得た。その情報は市当局にも伝えられ、修繕や改善につながった。

地域PR発信をするために地域の桐箱工房を取材に訪れた生徒たち
地域PR発信をするために地域の桐箱工房を取材に訪れた生徒たち

今年度は住民から聞いた地域の良さを取材し、成果をまとめ、地域の活性化も狙って、SNSのインスタグラムで発信しようと取り組んでいる。

地区センターや各種協議会、自治会を通じて、地域住民に名所旧跡、店舗、風景、文化などのカテゴリーごとに良さをアンケート調査し、推薦された中から選抜した場所を、この7月に教員1人と全生徒で取材に行った。

この後、取材結果を踏まえ、キャッチフレーズとPR文を考え、140字程度にまとめる。その過程では国語科と横断的に関わり、表現を磨く。SNSへの発信と共に、地域住民を招いて、リアルに接する発表機会を設定する予定である。

こうした時代だからこそ、SNSの有効活用は地域活性化にも貢献できることを、生徒も地域にも体感させたいと、インスタグラム発信を企画した。

承知のようにインスタグラムは写真を基本としたSNSである。これを活用し、街を盛り上げている「丸の内ペーパー」の例もあり、それにあやかって「桜井・平方地区(本校がある地域名) Suteki Paper(素敵ペーパー)」と名付け、10月の発信を目標に現在準備を進めているところである。

こうした発信に関わる学校としての考え方や準備、そして課題や留意点については、次回紹介したい。