21世紀の学び 音楽と数学のハーモニー(7)人生100年時代、働き方改革、女性活躍

eye-catch_1024-768_nakajima音楽家・数学者・STEAM教育者 中島さち子

先日、広島で開催されたWIT(Works & Women in Innovation Summit)2017に参加しました。同サミットは、平成28年に伊勢志摩で開催されたG7における「STEM分野での女性活躍」宣言を受け、世界最速の女性カーレーサー、井原慶子さんを中心に内閣府や経産省、厚労省の後援の下、昨年は伊勢志摩で、今年は広島で行われました。今年からは、働き方改革にも取り組むことになりました。

私は当日、セッションモデレーターとジャズ演奏をすることになり「複業」したのですが、1日を通して感じたのは「ワークライフバランス」は、今「ワーク≒ライフ」になりつつあるということ。

WITのセッションで
WITのセッションで

さらに、「学ぶこと(learn)≒働くこと(work)≒生きること(life)≒未来を創ること(future creation)」になりつつあるということでした。

学ぶのは子供だけではない。教えるのは教員だけではない。学校は閉じた聖域ではない。学ぶと創るは別物ではない。

今、1つの会社に一生涯勤めることの方が珍しくなってきています。キャシー・デビッドソンが23年に、「今年小学校に入った子供たちの65%は今ない職業に就くだろう」と語ったように、将来の仕事も読めません。親や先生の想像の範疇を超えて、未来は来ます。

私は、この21世紀は実に夢がある世紀だと思います。もちろん、不安や否定的な要素もたくさんあります。でも、だからこそ、学ぶ力≒未来を創る力と、その喜びがもっと大切になります。

学ぶこと、働くこと、生きることを切り分けず、音楽家や数学者のように、全部を一緒に捉え、心が躍るものに向き合い、自分が何者であるかを常に更新していく。そうした人生の底力や喜びを、リアルな世界と深くつながりながら模索する場が、「学校」になるのだと思います。

今、改めて大切なのは、学び手が主人公となる〈発見・創造〉を促す躍動的な学びのデザイン、リアル社会との密な繋がり、学問や芸術や人の心の機微を感じる力。科学技術力と感性力が有機的に交錯し、育まれ、学びながら皆の心が動く(+即興性を許す)絶妙なプログラムと環境と人が肝心です。

一人一人の創造力は思っているよりきっと大きい。その可能性を引き出す設計を、改めて社会全体で一から考え直すときが来ています。生徒、先生、企業人、芸術家――全ての垣根や言葉の定義が今、問い直されています。

あなたも、私も、社会の一人一人が21世紀を創る担い手。ぜひ、一緒にステキな未来を創っていきましょう! 連載を読んでいただき、ありがとうございました。

(おわり)

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