学校資料に役立つデザイン 押さえたい三カ条! (4)文字の読みやすさ向上の三カ条

eye-catch_1024-768_katayama-takahashiオフィス伝わる 片山なつ・高橋佑磨

第4回以降は、文字や文章、図、色など、個々の要素のデザイン上の注意点を紹介します。

まず、文字です。手書きでも文字によって読みやすさや資料の印象は大きく異なります。パソコンで作る場合でも同様です。パソコンで表示される文字の種類はフォントと呼ばれ、数え切れないくらいのフォントが搭載されていますが、必ずしも「パソコンで表示された文字だから綺麗で読みやすい」というわけではありません。

読みやすさを損なわないためには、(1)読みやすく誤読が少ないフォントを選ぶ(2)太字に注意する(3)装飾しすぎない――の3点に注意する必要があります。

フォントで読みやすさや印象も変わる
フォントで読みやすさや印象も変わる

その1「読みやすく誤読が少ないフォントを選ぶ」=文字の美しさや読みやすさは、フォントによってさまざまです。使用頻度の高いMSゴシックやMS明朝は、残念ながら読みやすさの観点では、おすすめできません。Windows Vista以降に搭載されているメイリオは、字面が大きなゴシック体で、遠くからでも読み間違いのないように設計されています。

Windows 8.1以降に搭載の游(ゆう)明朝と游ゴシックは、読みやすいきれいなフォントで、今後MS明朝やMSゴシックと置き換わることが期待されます。読みやすく誤読の減少を目的に設計されたユニバーサルデザインフォント(UDフォント)はほとんどが有料ですが、無償でUDフォントを提供している場合(MORISAWA BIZ+)もあります。Windows10 Fall Creators Updateで、UDデジタル教科書体の配布も始まっています。

その2「太字に注意する」=MSゴシックやMS明朝は、太字にしたときに、文字の輪郭を太くする処理(擬似ボールド)だけなので、画数の多い漢字などでは文字がつぶれて読みづらくなってしまいます。そのため、きちんとデザインされた太字が用意されているメイリオや游ゴシック、游明朝を使用するのがおすすめです。美しさと太字の目立ちやすさの点で擬似ボールドとは大きく異なります。どうしてもMSゴシックを使いたい場合には、太くしたい部分に、HGSゴシックEやHGS創英角ゴシックUBを使うとよいでしょう。

その3「装飾しすぎない」=子供を対象とした資料では、注意を引くために文字に輪郭線を付けたり、縦横斜めにゆがめたりしてしまいがちです。文字を装飾しすぎると、著しく読みやすさを損なってしまいます。文字を目立たせたいときは、大きくしたり、太字にしたり、色を付けたりするなど、読みやすさを損なわないようにしましょう。目立たせたくても、「悪目立ち」にならないよう注意が必要です。

関連記事