学校資料に役立つデザイン 押さえたい三カ条! (10)読みやすく見やすい資料

eye-catch_1024-768_katayama-takahashiオフィス伝わる 片山なつ・高橋佑磨

全10回のこの連載も、最終回を迎えました。先生方の負担にならずに、かつ、より効果的なデザインになるルールを三カ条で紹介してきましたが、実践するとなるとうまくいかない場面に遭遇します。

資料の形式や内容によって、工夫や試行錯誤が必要になりますが、徐々に効率よく資料を作ることができるようになります。デザインは見た目をよくするだけでなく、全体的な生産性を上げる役割を果たします。

最終回は、第1回で使用した学級通信の例を、読みやすく見やすくした二つの例(カラーは電子版で見比べることができます)解説します。今後の資料作成の参考にしてみてください。

ちょっとした手間と工夫で見やすさや印象が大きく変わる
ちょっとした手間と工夫で見やすさや印象が大きく変わる

AFTER(1)=一つ目は、第2回から部分的に使用してきた例の全体像です。第1回の例(BEFORE)と全体的な構造は変えず、3つの項目が縦三段に並んでいます。各項目を枠で囲むのではなく、余白とそろえとグループ化により、項目ごとのまとまりを示しています。手洗い・うがい・睡眠の項目は、強調とアイキャッチを兼ねて枠で囲み、イラストを使用しました。

色については、色覚バリアフリーの観点では、青やオレンジなどがおすすめですが、色数を増やさない工夫として、イラストのクリスマスツリーの緑色を資料のメインカラーとし、枠や小見出しなどに使用しました。フォントは、タイトルにHGS創英角ゴシックUB、小見出しに游ゴシック、本文に游明朝を、枠内の丸ゴシック体は無料フォントの源柔ゴシックを使用しています。

AFTER(2)=二つ目の例では、白黒印刷を想定して、イラスト以外に色を使用していません。二段組にすることで、1行の長さが短くなり、可読性が高くなります。一段組よりも二段組の方が、文字を小さくしたり行間を狭くしたりすることができ、紙面に載せる情報量を多くできます。中学校や高校では取り入れていきたいレイアウトです。

手洗い・うがい・睡眠の3項目は枠を使わず、そろえと余白でグループ化しています。3学期の予定は本文から取り出して表(AFTER(2)では黒板)にすることで、情報をまとめています。フォントはタイトルと小見出しなど、本文以外はメイリオ、本文は長文でも読みやすい游ゴシックを使用しました。

いかがでしょうか。ちょっとした手間と工夫で資料の見やすさや印象が大きく変わることを実感していただけたでしょうか。一朝一夕にはきれいな資料を作ることはできませんが、新しい時代を築く子供たちに、読みやすく見やすく分かりやすい資料を当たり前のものとして提供できる日が来ることを願っています。

(おわり)

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