「学舎」―夜間中学と特例校の窓辺から― (8)学校行事は全員で

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洛友中のコンセプトは、「昼間部と夜間部の良さを生かし、世代や国籍を超えてふれあい学び合う学校」です。不登校特例校としての昼間部、義務教育を十分に受けることができなかった学齢超過者などが学ぶ夜間部を併設する、日本で唯一の学校として、ふれあい、学び合うことを通じて得るものを大切にする教育を行っています。

今回は、昼間部と夜間部が合同で実施する学校行事をいくつか紹介します。

洛友中学校全体で取り組む文化祭
洛友中学校全体で取り組む文化祭

▽校外学習(5月)

顔合わせの意味も含めて、観光バスを利用した工場見学などの体験学習を行います。

▽球技大会(6月)

昼間部と夜間部の合同チームを編成し、軽い運動程度の、誰もが楽しめるような種目で対抗戦を行います。

▽自然体験学習(7月)

涼しい高原でのバーベキューとレクリエーションで、夏休みのひとときを楽しみます。

▽文化祭(9月)

夏休み明けから練習してきた出し物の発表、地域や教職員の出し物の鑑賞、最後は生徒全員が舞台に上がって、校歌を合唱します。

▽修学旅行(11月)

修学旅行は3年生だけでなく、全員が参加する宿泊校外学習です。2日間の旅は、まるで大きな家族旅行のようです。

▽民族の文化にふれる集い(2月)

民族や国籍の違いを認め、互いに尊重し、共に生きる国際協調の精神を培う取り組みとして、京都市が主催している行事に夜間部の生徒が参加し、昼間部生徒も鑑賞します。

この他にも、懇親会や避難訓練、多文化学習、人権カレンダー作りなどの活動を定期的に行っています。また、合同で行う実技教科の授業、漢字の学習をはじめとした交流学習など、時間割の上でも共に学ぶ時間を意図的に取り入れているのは、前述の通りです。

生徒は、これらの取り組みから得るものが多いと思いますが、学校が狙いを押し付けるのではなく、自然な形で互いを理解し交流が深まるように心掛けています。祖父母と孫ほど、年齢に開きのある生徒同士の交流は、昼間部生徒が萎縮し、自分を表現できないのではないかと思われるかもしれません。しかし、差別や偏見、貧困など、数々の苦労を経験してきた夜間部の生徒には、人を包み込むようなたくましさがあります。

洛友中学校での交流は、同世代の子供たちだけの社会では決して得ることができない、貴重なものなのではないでしょうか。